「政権交代」~徳山ダム~徳山ダム導水路 |
2009年9月16日、自民党のカゲのない新内閣が発足した。
8月末の総選挙で大勝した民主党の公約の中でも「無駄な公共事業を見直す」ということは大きな関心を集めてきた。つまりは、この公約の実現を多くの有権者が期待している、ということである。、
ダムなどの「公共事業」は、どれもずっと以前から「もう決まった事業だ」とされてきた。自民党中心政権ではこれまで連綿と続いてきた「もう決まった事業だ」の連鎖を断ち切ることができないことが明らかになってしまった…「決まっているからには、とにかく事業を進める」にウンザリした、何とかして欲しい、という民の声に民主党(中心)政権は具体的に応えられるか?
16日オンエアの東海テレビの「政権交代」ニュース枠で、徳山ダム導水路問題が採り上げられていた。その番組中で、民主党の公共事業検討チームの一人の近藤昭一議員は「一度立ち止まって見直すことが必要。この(徳山ダム)事業はその象徴的なもの」と語っていた。
「一度立ち止まって見直す」… 徳山ダムは1973年に木曽川水系水資源開発基本計画に組み込まれた。この年にオイルショックがおこり、日本は低成長期に入っている。工業用水需要は、見事にこの年を屈曲点として、「急激な右肩上がり」が漸減へと変化している。
この変化に対応しない(できない)まま、目的を変え、事業費を膨らませて、ただひたすら「日本一の巨大ダム」の完成を目指してしまった。
「ここまでやったからには」「途中でやめたら有効利用できない、無駄になる」。
無駄なものを無駄と言わずにいれば有効になるのか? もちろん、NOである。
「長良川河口堰-徳山ダムを無駄と言いたくないための徳山ダム導水路-上流分割案」。
ここ数十年の河川政策を「一度立ち止まって見直す」という意味で、やはり象徴的な事業といえよう。
04年11月の写真。
この洪水吐き工事で、無資格者による溶接等、危険で違法なことが頻発しているとの内部告発があった。

この日、黒煙を上げて走り回るダンプ(ほとんど全部のダンプが黒煙を上げていた)も目撃した。燃料に混ぜ物をしていたらしい。水資源機構徳山ダム 建設所に強く言ったら(事実関係には応えず、もちろん、責任の所在とかには何の言及もなく)この「黒煙」自体は、数日後にはなくなっていた。

本郷全景。徳山小学校の建物が見える。

05年9月の写真。
八徳橋工事。今、八徳橋を渡っても、この「高さ-深さ」は実感できない。

07年5月の写真。
試験湛水中の徳山ダム湖。後に八徳橋が見える。


堤体下から…このアングルはなかなか撮れない。写真には表現できなくて諦めたが、この巨大な堤体の真下から堤体を見ると、自分の立っている位置の部分が膨らんで盛り上がっているように見える…理由のある「錯覚」らしい(そのメカニズムまでは理解しきれていない)。機会があったら是非ご覧あれ(発電所ができてしまうと、そこまで近づけなくなるだろうから「今のうち」)
八徳橋上から堤体の方角に試験湛水中の徳山ダム湖を見る。
