続・「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の怪 |
「なぜか『報道発表資料』では未だみかけない」のが気になって、25日の午後に、河川計画調整室(直通03(5253)8445)に電話して載っているところを教えて貰った。
国交省ホーム >> 政策・仕事 >> 河川トップ >> 審議会等
>> 今後の治水対策のあり方に関する有識者会議
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/index.html
ナルホド「審議会等」なのだ。
建設省-国交省の「審議会」という言葉には、あまり良くないイメージがつきまとっている。審議会等のメンバーに選ばれる「先生方」は、相互推薦などもあって「同じ顔ぶれ、同じ傾向の人」になりがち。カゲキな発言はしない、意見が通らなくても引き下がるときは引き下がる紳士の皆様(今回はメンバー全員が男性。このことも人選としてはヒドイ-女性を少々ちりばめれば良いというものいではないけど-)。
私は「(一般的に)審議会のメンバーは御用学者ばかりだ」とは言わない。今回の有識者会議のメンバーについても、何人かについては、私なりの「感想」はあるが、「御用学者だ」とは言わない(そもそも「御用学者」の定義も分からない)。どういう場面で何を言ったのか(言わないのか)を見ていくしかないと思う。だからこそ非公開は酷い。
非公開でないと闊達に議論ができない、という時代錯誤的な御仁がこの9人のメンバーの中に居られるのだろうか? 公開の場で持論を展開できないような人は、選ばれるべき「有識者」とはいえないだろう。
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(1)幅広い治水対策の立案手法
(2)新たな評価軸の検討
(3)総合的な評価の考え方の整理
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ここまでを来年の夏までにとりまとめる、という。
具体の事業の側からいえば、進むか引くかの判断にはスピードが必要だ。
しかし、問われているのは「今後の治水対策のあり方」である。これまで河川局がとってきた「治水」概念を根本的に「見直す」べきなはずである。上記の大変な課題に本気で取り組んだら、膨大な資料と「何百回もの会議」が必要なはずである。この課題に専念しても8ヶ月や9ヶ月でできるものだろうか?疑問である。
そして
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(4)今後の治水理念の構築
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となれば、かなり長期の治水に関する事業計画に影響を与えることになる。
この有識者会議の名称も「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」である。
さまざまなダム事業の是非の議論から出てきたものには違いないが、「ダム事業の是非論」という形をとってあらわれた、「治水観・河川観の転換」が問われている。
このことの重大さに比べてあまりにも拙速な人選、人選自体の密室性、会議の非公開…
そもそも国交省河川局は、この有識者会議を真面目に考えていないのではないか(「前原大臣が記者に向かって『有識者会議を設置する』などというから、こちらで人選して設置しましたよ」と?)、とすら思ってしまう。
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