「振興費」「新たな河川環境の創出」という画に描いた餅 |
ある意味では、前の2つのblog 記事の続きである。
blog 長良川の不漁と漁民の河口堰開放要求
http://tokuyamad.exblog.jp/13784396/
blog 「新しい河川環境の創出」とは? -1995年の長良川河口堰パンフから-
http://tokuyamad.exblog.jp/13699655/
長良川河口堰建設に対しては、「マンモス訴訟」と呼ばれる漁民の抵抗があった。だが裁判所のイヤガラセ(万を超える原告の一人一人に印紙代を払え、というのはこういうふうに形容するしかない)もあって、この訴訟は結局取り下げられてしまった。その裏には、「有力者」の金による抱き込みが在った、とウワサされるが、私はよくは知らない。
ただ、漁民や沿川住民なだめるために巨額の「漁業振興策」&「観光施設建設策」が約束されたことは確かだ。
5月19日 中日新聞岐阜近郊版の”「鵜の目”は「あゆパーク」を取り上げている。

中日新聞岐阜県版連載「アユは語る 第4部 分断の代償」の1回目(5月18日)もこの「あゆパーク」であった。
「15億円構想 20年の迷走」
中日新聞 アユは語る第4部 分断の代償 (1)~(3) PDFファイル
巨大土木建設事業で川を壊す・・・それに対する批判が出ると、またぞろおおがかりな施設建設を始める(あるいは建設の約束する)。曰く「自然にやさしい施設」「新しい自然環境の創出」「観光客の集まる環境学習の拠点」。
だが、そうしたもので何かしら「成功した」といえる例はどれだけあるのだろうか?
(長良川河口堰補償「振興費」56億円については上記「長良川の不漁と漁民の河口堰開放要求」にも新聞記事を引用)
「アユは語る 第4部 分断の代償」の3回目(5月20日)は岐阜市の表玄関JR岐阜駅南側の人工河川が取り上げている。
「作られた自然 消える魚」
蓋をして暗渠にしてしまった清水川の代用として作られたのだそうだ。「身近な自然に触れ合う場」として、毎年、小学生が稚アユやアマゴを放流する、という。浅い人工河川である。サギ類にとって絶好の餌場になることは、誰にでも分かるはずだ。
このことは、19日付けの中日新聞にも載っている。


昨年7月、たまたまこの人工河川の存在に気づき、写真を撮った(もちろん、JR岐阜駅南口に行くのは初めてではない。「人工河川がある」と意識しなければ、普通の駅前の植栽としか見えず、目に入らない)。この金網は一体はなんのためにあるのだろう?と思ったが、謎が解けた・・・が、実に嬉しくない。
こんな愚かなことに、お金を使い、動員する。似非「環境教育」に動員される小学生は、まさに良い迷惑である。