続・ 丹生ダム 動くか? |
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毎日新聞大阪版 2010年9月25日
滋賀・丹生ダム:事業計画の早期提示を 府、馬淵国交相に要望書/大阪
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20100925ddlk27010382000c.html
府は21日、国が計画見直しの対象に掲げている滋賀県長浜市の丹生(にう)ダムについて、保留されている事業計画の早期提示を求める要望書を馬淵澄夫・国土交通相に提出した。
要望書では、政府が09年4月、丹生ダムの利水目的の撤退を決めた後、新たな事業計画が示されていないことについて早期の提示を求めた。さらに、現在工事が中断している間、府が負担している年約1億円の維持管理費などについて「府の水道事業の経営の影響は看過できない」として、早期に金額を確定させるよう求めた。【堀文彦】
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関西の方から以下の情報を頂きました。
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大阪府 報道発表資料 (9月21日)
http://www.pref.osaka.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=4922
(水道部 経営企画課 企画推進グループ)
丹生ダム建設事業について、国土交通省及び独立行政法人水資源機構へ要望文を手交しましたので、お知らせします。
[要望文の内容]
1、事業計画を早期に提示すること。
2、利水撤退に伴う清算時点を早期に確定し、清算を実施すること。
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水 経 第2019号
平成22年9月21日
国土交通大臣 馬渕 澄夫 様
大阪府知事 橋下 徹
丹生ダム建設事業について
平素から大阪府政に格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、丹生ダム建設事業については、平成21年2月13日付け河整第 2038 号 「淀川水系河川整備計画(案)についての意見」 で、渇水対策の必要性も含め速やかに調査・検討の結果を提示するよう求めたところです。しかしながら、平成21年3月31日に 「淀川水系河川整備計画」 が策定されて以来、1年半が経過しているにもかかわらず、未だに示されていない状況です。つきましては、渇水対策の必要性も含めた調査・検討結果とともに、それを踏まえた事業計画の提示を早急にお願いいたします。
また、上記の河川整備計画とともに平成21年4月17日に閣議決定された「淀川水系における水資源開発基本計画」において、利水撤退は認知されたところです。
しかしながら、事業者の独立行政法人水資源機構は、ダムの型式が決定されていない等との理由で、利水撤退に係る事業の清算時期並びに精算額が示されないまま、現在に至っております。
その間の費用及び建設利息が増加し続けることによる本府水道事業の経営への影響を考慮しますと、今後もこのような状況が継続することは看過できません。
つきましては、利水撤退に伴う清算時点を早期に確定し、清算を実施するよう、独立行政法人水資源機構に対し、お取り計らい下さい。
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水 経 第2019号
平成22年9月21日
独立行政法人水資源機構
理事長 青山 俊樹 様
大阪府知事 橋下 徹
丹生ダム建設事業からの撤退について
平素から本府水道事業に格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、大阪府では、将来における水需要に対応するため、丹生ダムで 213,750m3/日(給水量 200,930m3/日)を確保する計画でしたが、平成17年に水需要予測及び水源計画の見直しを行い、丹生ダム事業からの利水撤退を決定いたしました。
また、平成21年3月31日に近畿地方整備局が策定した 「淀川水系河川整備計画」や同年4月17日に閣議決定された 「淀川水系における水資源開発基本計画」において、利水撤退は認知されたところです。
しかしながら、貴職におかれましては、ダムの型式が決定されていない等との理由で、利水撤退に係る事業の清算時期並びに精算額が示されないまま、現在に至っております。
その間の費用及び建設利息が増加し続けることによる本府水道事業の経営への影響を考慮しますと、今後もこのような状況が継続することは看過できません。
つきましては、利水撤退に伴う清算時点を早期に確定し、清算を実施していただきますようお願いいたします。
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「丹生ダム建設事業からの撤退について」では撤退意思を明確にしていますが、報道発表では「『撤退意思通知公文書』を手交した」ではなく、「『要望文』を手交した」になっています。
このウラのウラを一生懸命推測・憶測しているのですが、いまだ仮説のウラが取れないでいます。
そうはいっても、ここまで言えば、国交省としても、少なくとも来年度予算において「大阪府の利水撤退」を織り込まないわけにはいかないはずですが・・・・
HPでは見つけられませんが、21日には、利水者としての京都府と阪神水道企業団も、同時期に似たような文書を手渡しにいったそうです。
つまり、利水3者が、水資源機構理事長宛に「丹生ダムからの利水撤退の意思表示」を(改めて明確に)したのです。
上記の文書が、実効性があれば(あって当たり前)、「初めての正式撤退」というだけでなく「丹生ダムに関する事業実施計画の廃止」になるはずです。
問題なのは、どうも報道は、毎日新聞大阪版記事程度で、今ひとつ「反応」していないこと。
この大阪府のアクションが他の利水者(京都府・阪神水道企業団)に広がり、「正式な利水者総撤退」となって「事業実施計画廃止」に至るはずですが、この過程が、まだ見通せていません。
参照 弊ブログ
丹生ダム 動くか? [2010-09-06]
http://tokuyamad.exblog.jp/14543503/
丹生ダム 4知事視察に思う-2 [2010-08-29]
http://tokuyamad.exblog.jp/14494332/
丹生ダム 4知事視察に思う-1 [2010-08-29]
http://tokuyamad.exblog.jp/14492628/
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彼岸すぎにもまだ蕾。もうすぐ咲くだろうウチの白ヒガンバナ。