2010年 10月 30日
北海道ダメ・ダム見学珍道中-8 |
北海道ダメ・ダム見学珍道中-8
-沙流川・二風谷 (3)-
(承前)

二風谷ダムの魚道はとても長ぁ----ぁい魚道で、何だか不思議。
上流側の開口部が少し見えるのが左上。
(ダム堤体上流側にもこの延長の工作物がある)
堤体の下流側で折り返しているところの小さな橋をわたったところから、また上流側に向いて撮ったのが右下。
まだ魚道の入口(遡上するときの”入口”)は遥か彼方。

貝澤さん曰く「魚はある程度の水量と落差があってこそ上る。普段の”入口”は水はチョロチョロで、魚は”気づかない””気づけない”。こんな魚道では魚は上らない」。魚道に詳しいわけではないが、「私もそう思う」。
「やたらに長くて勾配が小さいことにだけ意味がある」みたいな設計。

手前側が魚道の”入口”(本当の”入口”部分の撮影に失敗)。
このように(手前)流れの速さを消失させて、”入口”としている。
これでは、魚は「ここは貯まり水?じゃ、やめた」と避けてしまうだろう。
魚類の生態を全く知らない土木技術者が「ダムで落差ができてしま知らない人間が「ダムで落差ができてしまうのが問題なのだから、できるだけ平均勾配を小さくすれば良い」と設計したのか?(「魚類の専門家の指導・助言による」のだったら、その”専門家”のお顔を拝見したいものだ)
とにかく超ヘンな魚道。
◇ ◇
他に二風谷ダムでの写真をいくつか。

小雨模様の堤体上。
背景は削られたチノミシリ。

武藤さんの表情も「何だかわけがわからないダムだな-」。
あらゆる意味で納得できないダム。
◇ ◇
平取ダム堤体予定地へ。
未来に伝えるもの 沙流川二風谷ダム・平取ダム問題と、地域文化を考える http://mirai2010.web.infoseek.co.jp/nibutani02/にある
平取ダム問題・現地映像レポート(Youtube)
http://www.youtube.com/watch?v=b4Cmu1uj2eQ
が、とても分かりやすく平取ダムの問題を伝えている。
この場所は案内がなかったら「分からない」。 ご案内貝澤耕一さんに(そして岡山「緑・川・人フォーラム」の方々に)感謝!
武藤さんのもつ傘の先がここが堤体左岸中心部であることを示している。
右岸はヤブの向こう側。そこがまたチノミシリだそうだ(上記Youtube動画ではよく分かる)。
例の事情判決でも「ちゃんと調査して保全すべきは保全しろ」と言っているのに、全然懲りないというか・・・・国土交通省北海道開発局というのは、「アイヌ文化なんてそんなもの知るか!」という確信犯であるらしい。
肉眼だと、常時満水位の看板(青)やサーチャージ水位の看板(赤)が見えるが、私のケイタイカメラでは分からない。
ここは山の幸の豊富な場所。


なぜか名古屋発のご一行様の男性3名は入らず、岡山グループの中に私が顔を突っ込んでいる。

◇ ◇
「平取サムができたらダム湖を超える」ための橋の橋脚。

皮肉を込めて、これは「若干ダムらしい高さ」である。
橋脚の線は常時満水位・サーチャージ水位を表しているらしい。
それでも徳山ダムの八徳橋の橋脚も凄まじい高さには及びもつかない(とうとうこの橋の橋脚は下から撮影することはできなかった)。
八ッ場の「湖面2号橋(仮称)」の橋脚も、やたらに有名になったが、遥かに高い。
額平川の支流・宿主別川の流木。

なぜにこんなに流木が出るのか。
川沿いの巨岩をわざわざ取り除いかせて、斜面崩壊を促進してしまったからだ、と後から聞いた。
◇ ◇
昼食後、貝澤さん、岡山グループとお別れし、平取町立二風谷アイヌ文化博物館へ。



「事情判決」のある意味では唯一の具体的「成果」なのかもしれない。(20数年前にここを訪れたときは萱野さんらが、私費で資料収集と展示を行っていた)
今は「萱野茂 二風谷アイヌ資料館」となっているここがその場所であった。


この資料館の展示を見て、「うわ! ウチに敷いたのはこれ、つまりイナウソだった」と気づいた。
20数年前にここを訪れたときに、いろいろお尋ねして、製作しているところまでいって入手したものだった。すっかり忘れていたとは何とオバカな私。
石垣島のアダンの筵と二風谷のイナウソを並べて敷いて使っているとは贅沢!
続く
-沙流川・二風谷 (3)-
(承前)

二風谷ダムの魚道はとても長ぁ----ぁい魚道で、何だか不思議。
上流側の開口部が少し見えるのが左上。
(ダム堤体上流側にもこの延長の工作物がある)
堤体の下流側で折り返しているところの小さな橋をわたったところから、また上流側に向いて撮ったのが右下。
まだ魚道の入口(遡上するときの”入口”)は遥か彼方。

貝澤さん曰く「魚はある程度の水量と落差があってこそ上る。普段の”入口”は水はチョロチョロで、魚は”気づかない””気づけない”。こんな魚道では魚は上らない」。魚道に詳しいわけではないが、「私もそう思う」。
「やたらに長くて勾配が小さいことにだけ意味がある」みたいな設計。

手前側が魚道の”入口”(本当の”入口”部分の撮影に失敗)。
このように(手前)流れの速さを消失させて、”入口”としている。
これでは、魚は「ここは貯まり水?じゃ、やめた」と避けてしまうだろう。
魚類の生態を全く知らない土木技術者が「ダムで落差ができてしま知らない人間が「ダムで落差ができてしまうのが問題なのだから、できるだけ平均勾配を小さくすれば良い」と設計したのか?(「魚類の専門家の指導・助言による」のだったら、その”専門家”のお顔を拝見したいものだ)
とにかく超ヘンな魚道。
◇ ◇
他に二風谷ダムでの写真をいくつか。

小雨模様の堤体上。
背景は削られたチノミシリ。


武藤さんの表情も「何だかわけがわからないダムだな-」。
あらゆる意味で納得できないダム。
◇ ◇
平取ダム堤体予定地へ。
未来に伝えるもの 沙流川二風谷ダム・平取ダム問題と、地域文化を考える http://mirai2010.web.infoseek.co.jp/nibutani02/にある
平取ダム問題・現地映像レポート(Youtube)
http://www.youtube.com/watch?v=b4Cmu1uj2eQ
が、とても分かりやすく平取ダムの問題を伝えている。

武藤さんのもつ傘の先がここが堤体左岸中心部であることを示している。
右岸はヤブの向こう側。そこがまたチノミシリだそうだ(上記Youtube動画ではよく分かる)。
例の事情判決でも「ちゃんと調査して保全すべきは保全しろ」と言っているのに、全然懲りないというか・・・・国土交通省北海道開発局というのは、「アイヌ文化なんてそんなもの知るか!」という確信犯であるらしい。
肉眼だと、常時満水位の看板(青)やサーチャージ水位の看板(赤)が見えるが、私のケイタイカメラでは分からない。
ここは山の幸の豊富な場所。


なぜか名古屋発のご一行様の男性3名は入らず、岡山グループの中に私が顔を突っ込んでいる。

◇ ◇
「平取サムができたらダム湖を超える」ための橋の橋脚。

皮肉を込めて、これは「若干ダムらしい高さ」である。
橋脚の線は常時満水位・サーチャージ水位を表しているらしい。
それでも徳山ダムの八徳橋の橋脚も凄まじい高さには及びもつかない(とうとうこの橋の橋脚は下から撮影することはできなかった)。
八ッ場の「湖面2号橋(仮称)」の橋脚も、やたらに有名になったが、遥かに高い。
額平川の支流・宿主別川の流木。

なぜにこんなに流木が出るのか。
川沿いの巨岩をわざわざ取り除いかせて、斜面崩壊を促進してしまったからだ、と後から聞いた。
◇ ◇
昼食後、貝澤さん、岡山グループとお別れし、平取町立二風谷アイヌ文化博物館へ。



「事情判決」のある意味では唯一の具体的「成果」なのかもしれない。(20数年前にここを訪れたときは萱野さんらが、私費で資料収集と展示を行っていた)
今は「萱野茂 二風谷アイヌ資料館」となっているここがその場所であった。


この資料館の展示を見て、「うわ! ウチに敷いたのはこれ、つまりイナウソだった」と気づいた。
20数年前にここを訪れたときに、いろいろお尋ねして、製作しているところまでいって入手したものだった。すっかり忘れていたとは何とオバカな私。
石垣島のアダンの筵と二風谷のイナウソを並べて敷いて使っているとは贅沢!
続く
by tokuyamadam
| 2010-10-30 23:12
| 河川行政と流域住民
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