北海道ダメ・ダム見学珍道中-10 |
- 支笏湖畔・千歳川放水路代替案-
最終日。10月5日朝。
ずっと雨模様が続いてきたが、朝には雨が上がり、雲間から青空の見えたまし。
露天風呂から朝日を受けて輝く支笏湖の湖面が見えます。
丸駒温泉旅館を出発。
支笏湖畔に向かいました。
またウィキから引用
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支笏湖
<概要>
千歳市の公式ホームページによると、湖の名前の由来はアイヌ語の「シ・コッ(大きな窪地)」から。しかしこの場合の「窪地」とは現在の支笏湖や支笏カルデラを指すのではなく、この湖を水源とする千歳川の開削した深い谷のことであり、同時に千歳川の旧名であった。なお、松前藩は現在の苫小牧市の周辺までを「志古津(当時の漢字表記)」と呼んでいた。 アイヌ民族は支笏湖を「シコツ川(千歳川)の水源の湖」の意で「シコツ・トー」と呼び、改まった場合には「シコテムコ・エアン・パラト」(シコツ川の・水源・そこに・ある・広い湖)と称えていた。
貯水量は20.90km3と日本で琵琶湖に次いで二番目に多く、(琵琶湖の)3/4に達するが、面積は琵琶湖の1/9に過ぎない。
温かい水が深部に残存し水面を暖めるため、湖面の水温が下がりにくいので基本的に結氷しにくく、低温の日が続いた場合には結氷することがある(最近の全面結氷は2001年、その前が1978年)。
透明度が高く、摩周湖、バイカル湖に匹敵する透明度を有する。近年の水質調査においては、全国No.1に認定されている。支笏湖の北西には、北海道三大秘湖の一つであるオコタンペ湖がある。
<地理>
北海道南西部に位置する。平均水深265m、最大水深363mは田沢湖に次いで日本で2番目に深い。面積は日本で8番目、カルデラ湖としては屈斜路湖に次いで2番目に大きい。湖の北側には恵庭岳、南側には風不死岳、樽前山の支笏三山がそびえる。また、モラップ、キムンモラップなどの低く可愛らしい山にも囲まれている。
流入河川 : 美笛川、オコタンペ川、ニナル川、フレナイ川、丹鳴川、
流出河川 : 千歳川
周辺の山 : 恵庭岳、風不死岳、樽前山、紋別岳、丹鳴岳、漁岳、モラップ山、キムンモラップ、イチャンコッペ山、多峰古峰山、フレ岳、小漁火山
周辺湖沼 : オコタンペ湖、えにわ湖、口無沼、錦大沼
滝 :七条大滝、美笛の滝、インクラの滝、丸山遠見の滝、ネッソウの滝
渓谷など : 恵庭渓谷、水明郷、松前ガロー、苔の洞門、楓沢の洞門
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支笏湖の自然に関する行政の情報は以下。
支笏湖ビジターセンター(環境省)
http://www15.ocn.ne.jp/~sikotuvc/
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まだ早めの時刻だったこともあり、支笏湖畔の人影はまばら。
と思ったら、ちょうど女性3人づれに行き会って、同じ場所で写真の撮り合いっこをしました。
支笏湖からたった一つ出ていく河川・千歳川。
その「出口=始点」にこんな橋がかかっています。「山線鉄橋」と呼ばれています。
またウィキから引用(2004年現在とのこと)
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千歳川
<地理>
北海道千歳市南西部の支笏湖に源を発し東に流れる。千歳の市街地で北に向きを変え、石狩振興局と空知総合振興局の各管轄地域の境界を流れ、江別市王子の王子特殊紙江別工場横で石狩川に合流する。
地質、平野部の標高差がない地形や石狩川の高い水位の影響で洪水の発生が多い。支流ナイベツ川(内別川)の水は日本の名水百選に選ばれている。下流の江別市では「江別川」と呼ばれる事もあるが、現在ではあまり一般的ではない。
上流の支笏湖から流れ出る地点に、1908年から1951年に運行し、現在は廃線である王子軽便鉄道の鉄橋(通称:山線鉄橋)が歩道橋として架かる。その北岸には支笏湖温泉がある。上流部の谷は深く、王子製紙が4つの水力発電所を置いている。詳細は王子製紙#水力発電事業を参照。
秋にはサケが遡上する。千歳市の千歳サケのふるさと館ではインディアン水車を使用してのサケ漁が行われ、見学することができる。
<治水>
千歳川放水路計画
1981年に発生した観測上最大の大洪水(流域被害総額267億円)を契機に、1982年、北海道開発庁(現国土交通省)により千歳川から太平洋に人工水路を作る「千歳川放水路計画」が発表された。しかし水路建設予定地にはウトナイ湖などがあり自然環境への影響が大きいとして自然保護団体等が反対。1999年に千歳川流域治水対策検討委員会による中止案がまとめられ、これにより計画中止が決定した。2004年現在は堤防強化と遊水地の併用による代替案による治水事業が検討されている。
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この「千歳川放水路計画」は、さしもの国交省北海道「開発」局も諦めました。この「代替案」遊水池については後述。
その千歳川の始点を山線鉄橋のたもとから見て、その水の美しさに見惚れてしまいました。
このエメラルドグリーンはアオコではありません。あくまでも澄んで透明で光りが底まで届いて(水は青い光しか通さないので)こういうふうに底が見えるのです。
千歳川はここから日本海に向かって長い長い旅に出ます。
「千歳川放水路計画」という壮大なトンデモ計画で危うく流路を太平洋へとひん曲げらることろでした。
この計画を葬り去った北海道の方々に改めて敬意を表します。良かった・・・。
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飛行機に間に合うようにレンタカーを返して・…となると、サケの遡上を見るのはパスせざるを得ません。
時間に追われながらも「千歳川放水路計画→代替案・遊水地工事」を見てみたい、というのは何なのでしょうね(オタク的)。
千歳市街地に入ってから、「さて。手掛かりなしにどうやって行き着くか?」
「きっと千歳川河川事務所とかいうものがあるに違いない」と私。何せ河川局さんとは「仲良し」だもので、「きっとこういう事務所があるだろう」勘が働いてしまいます。
ふと見ると千歳警察署の前。警察署の向こうは千歳川。
「警察署で聞けばで分かるだろう」と警察署の駐車場に車を停めて、警察署の受付に。
「千歳川河川事務所とかいうものがありませんかしら?」
受付のお巡りさん、ちょっと面食らって後ろを向いて聞いていました、「あっちのあれはそういう名前だったっけ?」
「電話帳を貸して下さいませんか? 職業別の黄色いの。最後に官公署ページがあるので」
見つけました! 「国土交通省石狩開発建設部千歳川河川事務所」。
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ケイタイから電話をかけて「あのう。岐阜県と愛知県から来ましたのですけど。千歳川放水路計画の代替案の工事について伺いたいのですけど。今、千歳警察署にいます。これからすぐに伺いますので、よろしく」。
ちょっとだけ迷いつつも無事千歳川河川事務所に到着。3名もの職員に方に歓待(?)されてしまいました。
このパンフから(=完全に行政側の言い分で)「千歳川放水路→代替案」の沿革の大雑把な部分を見ることにします。当たり前といえば当たり前ながら、千歳川放水路計画をめぐる長い闘いについてはふれられていません。
当然にも「代替案」はいくつもの事業の複合・組み合わです。
「今工事をしているところ」ということで教えて貰ったのが「長沼町嶮淵右岸地区の遊水地」。
だんだん時間はなくなるけど、こんな場所はナビさんは「知るよしもない」。でもって河川事務所で教えて貰ったことと地図と(4人分の)勘を駆使して走りました。
辿り着いた…けど一面の広大な平地。高台も何もないから写真の撮りようがない。
上がこれが遊水地堤防の一部。
左写真。確かに工事はしている、
「テロ対策」????… どんな「テロリスト」だって、こんなに効率の悪いところで「テロ」はやらないと思います(「テロリスト」に訊いたことはないけど)。
1トン爆弾級のを爆破させたって「音も聞かなかった」「ブルドーザーとユンボの2日分くらいの工事費を増やす」ことにしかならなりません。もっとも「徳山ダムに毒物を入れるテロの対策訓練」というものまでやっていたから、不思議がるほうがヘンなのかも。
弊ブログ
徳山ダムでテロ対策 訓練!!! [2009-11-05]
http://tokuyamad.exblog.jp/12262382/
工事地内に浅い(だろう)池がありまあした。元々低平地で川が蛇行して流れた場所です、湿原地帯でもありました。当たり前のはずの池の存在でしたが水鳥の姿に何となく心がなごみました(私の眼では、アオサギとあとは”ガンカモ類らしきもの”しか分かりませんでした)。
この後は一路空港へ。途中で千歳川を渡る長都大橋で、自分を撮って貰いました。
この長都大橋から見る千歳川はとても素晴らしかった(「何にもない」ところが良い)けど私のカメラと技術とでは、「単なる川の写真」にしかならないです、トホホ。
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北海道ダメ・ダム見学ツァー。
企画して下さった方、私のようなものと一緒に楽しい旅行にして下さった方、ご案内頂いた方々・・・たくさんの方々に心から感謝いたします。
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