重い重い岐阜県の徳山ダム建設費負担-シツコク- |

11月9日 涸れた今川を見る会-3
http://tokuyamad.exblog.jp/14976129/
で【 岐阜県河川課が「カネがない」ことはよくよく分かっています】と書きました。
このことについては何度も何度も書きました。
岐阜県が起債許可団体に [2010-09-18]
http://tokuyamad.exblog.jp/14618511/
右は、岐阜県が起債許可団体になったことを報じた中日新聞岐阜県版の見出し。
私は「徳山ダムのツケ ずしり」と言いたい。
★ これ以前の弊ブログ記事
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徳山ダムの岐阜県負担1157億円!! [2010-03-22 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/13175602/
続・徳山ダムの岐阜県負担1157億円!! [2010-03-26 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/13211884/
続・続・徳山ダムの岐阜県負担1157億円!! [2010-04-12 2]
http://tokuyamad.exblog.jp/13398342/
続・続・続・徳山ダムの岐阜県負担1157億円!! [2010-05-20 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/13758089/
「命」の沙汰も金次第? 嗚呼 徳山ダム [2010-06-28]
http://tokuyamad.exblog.jp/14074558/
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今般、岐阜県から貰った情報(数値)で、「○億×万」という表記の表を作り直したので、改めてアップします。
導水路はいらない!愛知の会
http://www.dousuiro-aichi.org/
会報7号への投稿より
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3月、岐阜県は「徳山ダム:建設費、県負担1157億円の見通し 32年かけ支払い」(2010年3月20日毎日新聞岐阜版見出し)という発表をした。
このとき、私は、岐阜県河川課から、細かい数字を聞いた。その中から「交付税措置後」の支出額を、2003(H15)年度から15年分を下に示す。
これらはすべて一般会計(河川課)から支出されてきており、今後も変わる展望はない。異常な話である。

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*「交付税措置後」ということは、現行の交付税措置が将来にわたってそのまま継続することを前提にした数字、ということ。交付税は減らされる傾向にあることから、この数値より「膨らむ」可能性は大きい。
*「治水」費用は原則的に国費であるが、法律によって地元都道府県に3割の「直轄負担金」がそれぞれの年度に賦課される。
* 徳山ダムの負担割合のおさらい。
① 利水分=28.2% … 原則的に利水者負担(詳細省略)
② 治水分=57.8%
… 原則的に河川管理者(この場合「国」)の負担。直轄負担金が3割。
( )内はそれぞれの項目での地元(各県)負担比率。
ア.洪水調節
岐阜県=25.9%(87.4%)、 三重県=4.9%(12.6%)
イ.不特定
岐阜県=12.9%(78.0%) 三重県=3.6%(22.04%)
ウ.渇水対策
岐阜県=2.9%(17.0%)、愛知県=6.5%(75.0%)、三重県=1.1%(7.5%)、
岐阜県の「治水分」は、41.7%
③ 発電=14.0%
* H16(2004)年度jは徳山ダム事業費大幅増額/事業実施計画変更の年。どの利水者も実は「水は余っている」ので、利水分は圧縮して治水分を増やした。
「本来の目的がなくなろうとも、ダム作ることは決まっている、事業費が膨らむこともとっくの昔に分かっている。ひたすら『負担』を巡って、国と3県1市がテーブルの下で足の蹴り合いをした・・・住民不在で」の結末がこういう数字。
* H20(2008)年度から、徳山ダムの”概成”-本格運用-に伴い、利水償還(上水及び工水の大部分)が始まった。
* 治水の「直轄負担金」は、建設中(財政上は、徳山ダムは今でも完成していない。まだ「建設中」である!!! 来年度にやっと「完成」)に賦課される。
だから、本来は「完成」する来年度以降には、支払いは発生しないはずである。しかし、岐阜県は県債を発行して直轄負担金を払っているので、その金利と償還が将来まで続いてしまう。
* 「渇水対策」の地元(各県)負担比率は、そのまま「木曽川水系連絡導水路事業導水路/渇水対策」の各県負担比率となっている。
愛知県は徳山ダムの事業費大幅増額のときに、水は余っている。異常渇水時に水道水に化けるのかどうかよく分からない”異常渇水対策”なんてものは要らない」と頑張れば、「導水路」で重い負担をつけ回されることにはならなかったのに…。
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NHKの公共広告-悪徳商法対策-で、しょっちゅう流れています。
「要らないものは要らない、と、きっぱり言いましょう」。
大切な血税を預かる知事さんや市長さん、議会議員の皆さん、「要らないものは要らない、と、きっぱり言いましょう」ネ。
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重い重い徳山ダム・・・・
岐阜県の「治水関係事業費(予算)」は、約110億円です(今年度当初予算)。
岐阜県全体で、これだけしかないのです。

徳山ダムが「重い」のは、もちろん、お金の負担だけのことではありません。
なぜ徳山村は丸ごと湖底に沈められてしまったのか?
国や県を免罪する気は毛頭ありません。
でも下流都市住民の手は決して白くない。何らかの意味で「責任」があります。
徳山ダムの問題に気づいてしまった者であればこそ、それを「重く」感じています。
何度も何度も、負いきれるはずのない「責任」を感じています。