岐阜県への共同緊急要請と内ヶ谷・今川 |
11月24日、主として岐阜県の木曽川水系に足場をおいて活動する8つの市民団体団体が、岐阜県に対して、「長良川」に関する緊急の共同要請を行った。

河川行政に関わる緊急要請書PDFファイル版
岐阜県側は河川課長以下河川課7名が出席し、市民団体側は10名が参加した。
要請事項は4項目
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1 「最優先で検討する」としている内ケ谷ダムについて、その事業の中味をきちんと説明すること。県民への説明が不十分なままに「来春までに検討結果を出す」などと時間を区切らないこと。
2 木曽川水系導水路事業計画を白紙に戻すことを、国に意見表明すること。
水資源機構が行うとされる「検討」が、透明性・公開性が担保されるものであることを、岐阜県として強く要求すること。
3 長良川河口堰のゲート試験開放に向けた働きかけをすること。
「長良川河口堰運用15年」に関する県民(特に流域住民)の意識をしっかりと受けとめる場を丁寧に設けること。
4 「涸れた今川」の状況説明と対策について必要資料を揃えて説明すること。
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もちろんのことだが、予め要請書の内容は送付してある。
河川課長・堂薗氏の回答は、非常に慎重であった。悪く言えば「どうにでもとれる玉虫色」、好意的に解釈すれば「ダムに頼らない治水」「流域住民に開かれた河川行政」への転換できるか否かの「苦悶の中」というところだろうか。
マスコミの取材も多かったので、明日の新聞に載るのではないか、と思う。どう報じられるであろうか?
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4項目のすべてについて記す時間もないので、明日25日に「検討の場」が設けられるという内ヶ谷ダム(1)と21日に岐阜県美濃土木事務所が「今川における魚類および水生生物保護活動」を主催した今川涸れ(4)に関しての感想をば。
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内ヶ谷ダムについては「25日に『検討の場』を設けておりまして、そのときに資料も出します」「日程的なものも岐阜県の考え方を『検討の場』に出します」・・・まあ、これはそんなものだろう。
岐阜県河川課トップ > 新着情報
http://www.pref.gifu.lg.jp/kendo/michi-kawa-sabo/kasen/
内ヶ谷ダムの検証に係る検討について
http://www.pref.gifu.lg.jp/kensei-unei/kocho-koho/event-calendar/gyoji/kasen/uchigatani-kensyo.html
が、意外といろいろ言った。
「9.28の国土交通省河川局からの通知があって、『検討の場』を設けることになった。国土交通省から詳細な『細目』が示されており、また『できるだけダムに頼らない治水』という方針も示されている。単に形式的に『再検討しました』だけで終わらす、ということはない。一応来年夏の再来年土概算要求前に、とは考えているが、無理にここに期限として検討を打ち切る、というふうなものではない。パブコメも2回は採るし、こちらが提示した以外の方策についても、ご意見が出れば検討の俎上に乗せる。河川法16条の2で定められているよううに、関係住民の皆様のご意見をしっっかり聞く」
あれ?河川局長通知は直接的に「河川整備計画の再検討」ではないはずだけど?
内ヶ谷ダム計画を白紙にすることは、河川整備計画を変更することでもあるから、それはそれで結構なのだが。
「地元からの内ヶ谷ダムを要望する声は聞かれないが」という市民側の発言に「期成同盟があります。地元が要望しないダムを計画したりしません」と。思わず「22日に開示された中には、そのようなものは全くありませんでしたけど?」と言った。開示された360数枚の中には「地域の皆さんのご意見」みたいのが、そこそこに混じっていたが、「ダムを作って欲しい」「内ヶ谷ダム早期完成要望」のようなものは一つもなかったからだ。
参照
内ヶ谷ダムの「ご利益」は『無い』??? [2010-11-23]
http://tokuyamad.exblog.jp/15035965/
開示の担当者が「ああ・・・開示請求された趣旨に相当するとは思わなかったので」
へぇぇ・・そんなに開示請求の趣旨を絞り込んだのだったら、少なくとも三百枚以上の「請求趣旨とは無縁/無駄」なのはいったい何なのさ、。まさに「損した気分」。(これは「善処」してくれることで話を纏めたのでここまで。)
25日の「検討の場」がどんなものか、大いにみもの。
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ギンブナの会の「あの今川が涸れた!小さな命が危ない!」の情報発信は、大いに効き目があって、岐阜県美濃土木事務所が急遽設定した「今川における魚類および水生生物保護活動」に100人も集まったことは先に書いた。
続・ 今川 2010.11.21「小さな命」救出作戦 [2010-11-22 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/d2010-11-22/
今川 2010.11.21「小さな命」救出作戦 [2010-11-21]
http://tokuyamad.exblog.jp/15023132/
涸れた今川 「小さな命」救出作戦へ [2010-11-20]
http://tokuyamad.exblog.jp/15012354/
11月9日 涸れた今川を見る会-追記 [2010-11-16 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/14991305/
22日の今川橋の下には、河川課長のお子さんも参加していたのですって・・・堂薗さん御自身も居られた?気づかなかった・・・
そう、岐阜県職員の皆さんが、もっともっと家族ぐるみであのような活動に参加されると、岐阜県の河川行政もちょっとは良くなるはず、大変結構。
今川の導流堤のことや、”水面下の”河道掘削のことなど、思いの外喋ってくれた。
ギンブナの会からのその後の発信も含めて、稿を改めてアップする。
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