続・いろいろドタバタ・・・6月1日 |
◆ 導水路「検討の場」
第1回 木曽川水系連絡導水路事業の関係地方公共団体からなる検討の場 資料(平成23年6月1日開催)
http://www.water.go.jp/chubu/chubu/kensho/@03_110601/index.htm

6月3日~7月2日まで「パブリックコメント」募集
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パブリックコメント(意見募集)について
http://www.water.go.jp/chubu/chubu/kensho/index.htm
国土交通省中部地方整備局及び独立行政法人水資源機構では、「ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目」に基づき、木曽川水系連絡導水路事業の検証に係る検討を進めています。
検証に係る検討を実施していくに当たっては、科学的合理性、地域間の利害の衡平性、透明性の確保を図り、地域の意向を十分に反映する措置を講じる必要があります。その一環として主要な段階でパブリックコメントを行い、広くご意見を募集することとされています。
つきましては、今後の検討の参考とするため、次のとおり広くご意見を募集します。
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6月1日の「検討の場」を傍聴していて耳に残ったこと。
☆ 資料4 利水参画者の事業参画意思 P5
名古屋市・・・「利水参画の意思」については明示せずに「2004年フルプラン策定時の1.7m3/S(水道水=1.0m3/S、工水=0.7m3/S)の算出根拠」を提出することで、「『検討の場」1.7m3/Sをもとに検討を進める」ことになってしまっている。河村市長は2度も圧倒的民意を受けて当選したのに、かくも役人的「行政の継続性優位」で良いのか?
愛知県 ・・・ 「利水参画の意思有」として進む。
「(利水参画意思についての)回答の後に知事は替わった。今の知事はマニフェストで『見直し』を言ったのは確かだが、事務方には『専門家等の意見を聴くように』という指示を受けただけ。2.3m3/Sの利水については、これまでの積み上げがあることだから維持する」
☆ 稲沢市長、張り切る
何度も積極的に発言した。「非現実的な代替案は議論の対象にすべきではない」・・・これは正しい。ただし稲沢市長が言いたいのは「代替案云々ではなく、早く導水路事業継続の結論を出せ」ということ。
☆ 愛知県副知事の「そもそも対象事業ではないはず」は正しいが・・・
今回の「全国一斉再検証」は2009年の「できるだけダムに頼らない治水/今後の治水対策のあり方」を受けたもの。導水路事業はここでいう「治水」とは関係ない。
私は「国交省河川局要領細目(のようなア臭いものに)囚われず、利水者及び流域関係県などの意見も聴きつつ、国交大臣判断で中止すべきだ」と考える。
愛知県副知事は「導水路事業は徳山ダムと一体のものだから(すでに徳山ダムはできている以上)導水路事業は検証など必要とせず、進めるべきだ」と言う。
「できるだけダムに頼らない治水」を標榜しながら密室有識者会議のようなものを設置した半端な”政治判断”が今の膠着状態(悪くすると「寝た子を起こしてダム推進」になってしまう)を作り出している。前原誠司・元国交大臣の政治的責任は大きい。
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★ 読売新聞がウェブ記事(2011年6月2日 愛知県版)
徳山ダム導水路是非問う初の会合
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aichi/news/20110602-OYT8T00019.htm
<代替案に賛否両論>
政府が見直し対象としている徳山ダム(岐阜県揖斐川町)の木曽川水系連絡導水路の建設の是非などについて、国土交通省中部地方整備局と関係自治体などが話し合う「検討の場」の第1回会合が1日、名古屋市内で開かれた。会合の事務局が導水路を建設しない場合の代替案を複数提示し、出席者からは賛否両論が出た。(磯野大悟)
導水路は、徳山ダムの水を地下トンネルで木曽川と長良川に流し、愛知県や名古屋市の都市用水や、渇水時の木曽川と長良川の流量維持などに利用するもの。事業費は約890億円で、2015年度完成を予定していたが、09年の国のダム事業の一時凍結方針表明で再検証の対象となり、足踏み状態となった。
会合には、愛知、岐阜、三重県と、名古屋市など7市町の首長らが出席。席上、事務局が、導水路を造らない場合の利水のため、貯水池の新設や既存ダムの掘削、地下水の利用など14案を、また、異常渇水時の流量維持のため13案を示した。
これに対し、各自治体から、「非現実的な案についてまで議論すべきか」(稲沢市)、「地盤沈下がすでに激しく、地下水を取水する案には反対」(津島市)などと異論が出た。ダムのある揖斐川町は「検証作業を早く終え、水をしっかり供給できる体制づくりを進めてもらうことが願い」と導水路の早期着工を求めた。
一方、河村たかし市長が導水路事業に反対している名古屋市は「方策はいろいろある」とし、地下水を水源にしている岐阜県各務原市も「導水路の地下への建設で地下水の断水や渇水、市民生活に影響が出ることを懸念している。代替案の検討は有意義だ」と検証を評価した。
事務局は、3日から7月2日まで、郵送やファクス、電子メールで案への意見を広く募り、今後の検討に生かす。2~5案に絞り込んで、次回会合に諮り、導水路事業の実施も含めて是非を検討する。問い合わせは、水資源機構中部支社第一事業企画課(052・231・7541)。
★ 岐阜新聞 2011年06月02日
木曽川導水路計画、関係市町が初会合
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20110602/201106020857_14036.shtml
木曽川水系連絡導水路の事業計画について関係する地方公共団体が協議する検討会の初会合が1日、名古屋市中区の名古屋銀行協会で開かれ、国から今後の検討手順や比較対象となる代替案が示された。渕上俊則岐阜県副知事は県東部への渇水対策効果に期待を示す一方、県外地域の利水のみを目的に県内の土地や施設を利用する場合、慎重に地元との調整を図るよう求めた。
検討会は東海3県と名古屋市など10市町で構成。県からは岐阜、各務原、瑞浪市と揖斐郡揖斐川町が参加している。導水路の事業目的である▽新規利水▽流水の正常機能の維持―の2項目の観点から、代替案との比較やパブリックコメントを通して検討する。
中部地方整備局は代替案として、貯水池やため池の新設、既存ダムのかさ上げ、地下水の取水などを提示。ただ、設備の新設には広範な土地の確保が必要となったり、すでに地下水量の低下による地盤沈下が問題となっている地域もあり、出席者からは「対案は非現実的」などの批判が相次ぎ、事業継続を求める声も上がった。
渕上副知事は検証作業の着実な実施を求めた上で、「愛知県、名古屋市の利水のためだけに岐阜県内の土地や各種施設の形状変更を行う場合は、地元の理解を得るのが困難なことが予想され、調整を慎重に行う必要がある」とし、「実現性という観点も十分勘案したうえで検討を進めてほしい」と強調。揖斐川町の宗宮孝生町長は「徳山ダムの建設で村が一つ消えている。村民の心情も考え、ぜひ早く検証を終え、導水路で3県1市に水を供給できる体制をつくってほしい」と要望した。
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◆ 国交大臣要請行動
前の稿で述べた通り。設楽ダムの運動体と共同行動。
受け取ったのは国土交通省河川部としては超珍しく女性の課長補佐。

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◆ 5月11日の「大村秀章・愛知県知事への公開質問状」(※)への回答。

不思議なことだらけだったので、6月1日に、「導水路はいらない!愛知の会」の共同代表が改めて電話で聞いたその報告。
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「この形式では公文書か私文書か分からない」という声があったので、今日、電話で県に聞きました。応対してくれたのは、主幹のFさんでした。
Q:文書に、印も文書番号もないが、これで公文書ですか。
A:今は無印が普通ですし、文書番号を付すのは、部長級以上が出す文書です。
Q:では、これが知事から私どもに対する正式回答と受け取っていいですね。
A:それで結構です。
Q:回答の中に、「専門家等の様々なご意見を伺い」とありますが、過日発表された「河口堰の調査準備チーム」のような形で、河口堰問題の後、導水路事業も調査の対象になると思っていいですか。
A:違います。企画課がやっている調査準備チームは、あくまでも河口堰だけのものだと聞いています。
Q:質問状を提出したとき、専門家の選択の検討に入っているようなことを言われたと思いますが・・・・。
A:N主幹がそのようなことを言われたのは承知しています。その時点では、知事の環境の公約をすべて検討するプロジェクトチームが設置されるのかなと思っていましたので、土地水資源課としても作業をしなければと考えていたのですが、その後、河口堰問題だけに絞って企画課が所管することになりました。導水路については、いまだ知事から具体的な指示は何もありませんから、どうするかについてはお答えできません。
(以上、報告のみ。)
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※ 5月11日 愛知の会
http://tokuyamad.exblog.jp/15961347/