6.25長良川河口堰環境学習会 |
長良河口堰のゲートが本格的に閉じられた1995年から、長良川河口堰ゲート開放を求めるる声はずっと続いてきた。が、正直、一部少数者の「一縷の望み」のようなか細いものであった。
「開門調査」という事柄が、行政を巻き込む具体的な形になるときがこんなに早く来るとは・・・。国交省中部地整の焦りも、そんなところにあるのかもしれない。
私は愛知県の「検証」に過大な幻想は抱いていない、大きなハードルがまだまだあると思う。しかし、「出来てしまったものは仕方がない」と諦めることなく、声を出し続けることの意味・意義を見いだすことができる。感無量だ。

そんな中、長良川市民学習会主催「6.25長良川河口堰環境観察会」が行われた。
天気予報では雨、中止になるかと心配したが、実際は晴れ。暑かった、日焼けした、心がけが良すぎるのは誰?
長良川市民学習会の武藤さんが立派な資料を配布して下さった。


21名が2隻の船に分乗。上の写真の手前の箱が採泥器。それぞれの船に一つずつこれを積み、
河口から4km(河口堰より下流1.4km)地点の揖斐川と長良川で川底から泥(砂)を採った。



左 揖斐川: 水温 26℃、 酸化還元電位 +170mV、
形質 砂、色 褐色、
ヤマトシジミが4個。指先より大きいのものも(右写真)。
右 長良川 : 水温 27℃、酸化還元電位 -359mV、
形質 シルト・泥、色 黒褐色
表面は褐色に近いが、内部は黒い。つまり表面は酸化されて
褐色になるが内部は貧酸素で黒い。
なぜヘドロ化するのか? 長良川河口堰運用前の市民側の「予測模式図」。実際にこういうことが起きているらしい。

閘門をくぐって河口堰上流へ。

衰退過程のヨシ群落を見学。


黒いぽい部分までがもともとのヨシ生育の”小基盤”を示しているらしい。地下茎が絡み合い、生き物が生まれ育つ豊かな土壌が喪われつつある。
引用「点状に衰退したヨシ群落は一見して水深約20-40 cm(T.P. 60-40 cm)の地盤に生育しているように見える(中略)。しかし、ヨシの根元部分を見ると、水面より高い“小地盤”上に生育していることが分かる。これらの群落はもともとT.P. 80 cm 以上の “小地盤”と同レベルの平坦な地盤に生育していたものであり、おそらく、周囲のヨシが死滅した後で、根茎が腐ってもろくなった地盤が洗掘されて、このような状態になったと考えられる。このことはヨシが河川縁辺部の地盤を保護する役割を果たしていることを示している。」
引用:長良川下流域生物相調査報告書2010 河口堰運用15年後の長良川
(長良川下流域生物相調査団。2010.6.12) p28から
http://homepage2.nifty.com/PhD-mukai/nagara/
人工干潟へ。

小潮ながら満潮に近い時刻ゆえ、船上からは干潟は視認できなかった。この後漁港傍の「はまぐりプラザ」へ。

はまぐりプラザ
http://www.intsurf.ne.jp/~hamaguri/
食堂「はまかぜ」赤須賀焼定食を食べ、展示を見たが、上手く写真に撮れず。
漁港入り口の陸閘。完成は「はまぐりプラザ」と同時期(昨年春)らしい。

◇ ◇
「徳山ダム建設中止を求める会」ポロシャツ・・・???。
