岐阜県議会「河口堰の適正運用」決議 |
10月6日、岐阜県議会は長良川河口堰の建設目的に即した適正運用を求める決議」を可決しました。
★ 朝日新聞 2011.10.07
決議文-岐阜県議会HPより-
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長良川河口堰の建設目的に即した適正運用を求める決議
長良川は、「清流の国ぎふ」を象徴する県民の宝であり、流域住民の生活や文化、産業を支える豊かな水環境を育む恵みの川である一方、ひとたび洪水となれば猛威をふるい、過去に幾度となく大水害をもたらして、多くの尊い生命、財産が失われてきた。
このため、先人達の長きにわたる水との闘いを経て、長良川下流部での大規模しゅんせつが必要不可欠な事業として実施されることとなり、長良川河口堰は、このしゅんせつによって発生が避けられない塩水の侵入を防止するための「潮止め堰」として建設されたものである。
また、長良川河口堰は、中部圏の発展を支える利水施設としても重要な役割を担っており、平成7年に運用を開始して以来16年間、堰上流に決して塩水を侵入させないよう適切な運用がなされてきたところである。
こうした中で、昨今、近隣地域において、長良川の治水をめぐる先人の努力や過去の経緯をないがしろにするような意見が見受けられることは、非常に残念である。ひとたび河口堰上流に塩水が侵入すれば、堰上流の利水施設や岐阜県下最大の穀倉地帯である高須輪中など広範な地域で塩害が生じ、多大な被害が発生すると想定されている。長良川という大自然に向き合って生活している沿川住民はじめ多くの県民は、そのことを最も心配しているのである。
本年4月からは、長良川の環境保全のため、ゲートの操作回数を大幅に増やし、一時的に堰放流量を増大させる弾力的運用が行われているところであり、引き続き、河川環境に配慮しつつ、絶対に塩害は発生させないという前提のもとで治水安全度を確保するという、長良川河口堰の建設目的に即した適正な運用がされるよう求めるものである。
平成23年10月6日 岐阜県議会
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★ 岐阜新聞 2011.10.07
★ 中日新聞 2011.10.06
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今年から行われている「河口堰のさらなる弾力的運用」(アンダーフローフラッシュ操作)が、河口堰のゲートを上げないための施策であることも、この決議文から見えてきます。
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