流域治水「滋賀モデル」/荒崎水害 記事(3) |
治水と土地利用規制・・・今から36年前の1976年に建設省木曽川上流工事事務所はこのことに言及している。
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<建設省中部地方建設局木曽川上流工事事務所『台風6号調査報告書』1976年5月>
★ p67
「当地区(注・大垣市荒崎地区のこと)は従来からの遊水池であり本来ならば家屋の建て得ない所である。当地区は下流部に牧田川、杭瀬川の狭窄部があり大谷川、相川の水がはけないために一時遊水地域として昔より利用されてきた所である。………当地区もいずれは締め切られるであろうが、締め切られるまでには、杭瀬川高淵の引き堤、相川、大谷川合流点から杭瀬川までの河道改修が行われた後になろう。そうでないかぎり、この洗堰を締め切ればその結果として、他の地区にその効果がおよび、より以上の災害が起こることは必至である。又、洪水は最終的には人為に制禦し得ないという立場をとるべきであり、超過洪水(計画規模を越えた洪水)が発生した場合により被害を小さくするにはこのような遊水地域はぜひとも必要である。」
★ p161
「・・・最も問題となったのは、大垣市十六町の湛水状況である。本地区は洗堰の設けられた遊水地域であり、現状においては、建築基準法の災害危険区域の指定を受けるような地域である。治水面からみた流域の土地利用のあり方を制度的な手法も加えながら検討する時期に来ているのではなかろうか。」
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しかし、この問題意識は荒崎地区の水害対策に活かされたとはいえない。
荒崎地区住民はこの後も度重なる水害に苦しめられた。そして徳山ダムがこの地区の水害対策になりうるかのような宣伝がされて、むしろ「徳山ダム推進」のテコにされてきた。
現在も指定区間の河川管理者である岐阜県の姿勢は「相変わらず」である。
昨年末の「内ヶ谷ダム」のパブコメではかなりの部分、「荒崎地区」を念頭において岐阜県の治水政策を問うた。
内ヶ谷ダムに関する意見(近藤)
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota4/uchigatani101223iken.pdf
弊ブログ
•内ヶ谷ダムに係るパブコメ提出 -岐阜県の意見募集に応じて-[ 2010-12-25 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/15218853/
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