脱原発は岐阜県から?? 岐阜県議会意見書 |

岐阜県トップ > 岐阜県議会 > 定例会の記録 > 平成24年 > 第2回臨時会 > 議決状況
http://www.pref.gifu.lg.jp/gikai/teireikai/heisei24/ringi2/24-2result.html
全一 / 県議第11号
原子力発電所再稼働に関して国の慎重な対応を求める意見書について
http://www.pref.gifu.lg.jp/gikai/teireikai/heisei24/ringi2/hatuan/genshi.html

原子力発電所再稼働に関して国の慎重な対応を求める意見書
政府は、今般、本県に隣接する福井県に所在する関西電力大飯発電所三号機及び四号機について、現状のままでは、今夏、電力不足に陥る可能性があるとの判断から、急遽定めた安全基準により安全性を確認し、地元自治体である福井県やおおい町に再稼働に向けての協力要請を行っているところである。
ここまでに至る経緯を見ると、昨年7月に、当時の内閣総理大臣が、突然、原子力発電所の再稼働の条件としてストレステストを課すことを決めたことから、定期検査入りした原子力発電所が停止したままとなり、結果として、全国各地の原子力発電所が稼働できない状況となったものである。それが一変し、今回の大飯発電所の再稼働に際しては、従来のストレステストのルールに追加する形で、わずか3日間で新たな安全基準が策定され、この基準に基づき安全性を確認したとされているところである。
今回の新たな安全基準は、本来は原子力安全委員会の審議を経て決定すべきものであるが、政治判断の名のもとに、専門的知識も持ち合わせていない四大臣の会合で決定されたものであり、何の法的根拠も有していないと言わざるを得ない。そして何よりも、福島第一原子力発電所事故の検証が十分にできていない状況で、このような重要な基準が、審議の状況を国民に公開することなく策定されたことに対し、大きな疑問を抱くものである。
また、一部の閣僚からは、再稼働の条件について、地元自治体の同意は法律等の枠組みで義務づけられているものではなく、必ずしも前提条件とはならないとして、これに関しては法律を厳格に解釈し、地元の意思を軽視するかのような趣旨の発言がなされている。
このような法の趣旨やしかるべき行政の手続を無視し、さらには地元の意思を軽視した政府の手法は、あまりにも稚拙で不見識と言わざるを得ず、原子力発電所周辺自治体議会である本県議会としては、容認できるものではない。
よって、国においては、大飯発電所をはじめ原子力発電所の再稼働の判断にあたっては、福島第一原子力発電所事故の十分な検証を踏まえ、原子力安全委員会の審議等、中立性が確保された手続を経た上で新たな基準を策定し、その基準に基づき慎重に行うとともに、原子力発電の安全性及び再稼働の必要性について丁寧な説明を行う等、立地自治体をはじめ周辺自治体も含めた自治体関係者や住民の理解を十分に得ることを強く求め、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成24年5月8日
岐阜県議会議長
(提出先)
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、経済産業大臣、内閣府特命担当大臣(原子力行政) 、内閣官房長官

◇ ◇
★ 岐阜新聞 2012年05月08日14:02
県議会、大飯再稼働に「慎重対応を」 国への意見書可決
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20120508/201205081402_16973.shtml
県議会は8日開いた臨時会で、政府が進める原子力発電所再稼働に関して「福島第1原発事故の検証が十分にできていない状況で、周辺自治体議会としては容認できない」とし、国に慎重な対応を求める議員提出の意見書を全会一致で可決した。
発案者は県政自民クラブと公明の議員計6人。民主系の県民クラブの8人も賛成した。議会事務局によると、滋賀と佐賀の各県議会が同様の意見書を可決しているという。
政府は関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を地元自治体に要請している。
意見書は、国が新たに策定した新たな安全基準を「専門的知識のない4大臣で決めた法的根拠のないもの」と批判。地元の意思を軽視しているとも指摘し、再稼働にあたっては中立性が確保された手続きで新たな基準を策定し、丁寧な説明と十分な住民理解を得るよう求めた。
★ 中日新聞 2012年5月8日 12時55分
岐阜県議会、大飯再稼働反対を可決
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012050890125520.html
福井県おおい町の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働問題で、岐阜県議会は8日の臨時会で、拙速な再稼働は容認できないとする意見書を全会一致で可決した。東海3県の県議会で再稼働反対の意見書は初めて。
意見書では、国が示した再稼働の新たな安全基準について、わずか3日間で策定され、専門知識のない政治家が決定したことを批判。「行政の手続きを無視し、地元の意志を軽視した政府の手法はあまりにも稚拙で不見識」と指摘している。
意見書は野田佳彦首相、枝野幸男経済産業相らあてで、最大会派の県政自民クラブと県議会公明党が議員提案した。議員45人が賛成した。
岐阜県内では、揖斐川町が大飯原発まで58キロと最も近い。

◇ ◇
素晴らしい!! 「風船飛ばし」のみんなの努力が実った!!
それはそうなのですが、岐阜県議会のウラにはいろいろありまして。
ブログにアップするつもりでしたが、あんまりクダラナイので「私の郷土愛」がブログアップを止めています。
まあ、そんなに「きれいに」ものごとは進まない。
この意見書の中味を実現するのは自分たちひとりひとりの更なる努力だ、と思ってやっていくしかないです。
新しい岐阜県議会議長の 駒田 誠さんは、素晴らしい。
自民党員として、自民党のやってきたことを深く反省し「廃炉を。再稼働はとんでもない」と言い切っています。これはホンモノだ。

◇ ◇
他方、原子力マフィアの仕業かどうか知りませんが「嘉田由紀子・滋賀県知事はニセ脱原発で、実は再稼働容認派だ」という説を振りまく人がいます(複数)。
私だって「条件付きダム賛成派」みたいに描かれたこともあるのだから、全くマスコミってのは・・・・なんですが、読売新聞記事を元に(元が悪すぎ)、嘉田さんへのネガティブキャンペーンを張っているのは、ずっと「脱原発」をやってきた市民。
嘉田さんが「原発容認派」だなんてありえない。あるのは脱原発への「作戦」だけ。
近藤ゆり子が、野田政権の、歴代のヘンテコ政権の一貫した回し者だ、というよりありえない????

◇ ◇
気がつけば初夏。 (写真は10日くらい古い)
