「ダム等再検証 」結果 -(1) 2013.7.24時点 エクセル表- |
2009年、民主党は「コンクリートから人へ」を標榜して歴史的「政権交代」を勝ち取った。だが、「コンクリートから人へ」の路線は、政権発足間もなく怪しげになり(密室「有識者会議」(はその典型例)、瞑想のさなかの、311大震災・フクシマ事故で、ほぼ失速した。
そして昨年12月総選挙の自民党の政権「取り戻し」で、無駄な(かつ大きな自然破壊をもたらす)「公共事業」の大盤振る舞いへと「逆戻り」している。
では、かの「ダム等再検証」は今どうなっているか?
国交省のHPをあちこち探し、拾って、現時点の「再検証結果」エクセル表を作成してみた。
再検証結果エクセル表(2013.7.24現在)
sheet1 「 有識者会議」に報告された事業/国交省対応方針 一覧
sheet2 「有識者会議」開催年月日
sheet3 若干のまとめ
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota6/kenshokekka20130724.xls
対象83事業 直轄&水機構ダム=30 補助ダム=53
対応方針の出されたのは58/83 ※1 ※2
● 継続 39 直轄&水機構ダム 12/30 ※3
補助ダム 27/53
● 中止 19 直轄&水機構ダム 4/30
補助ダム 15/53
※1 2010.9.28 国交省発表の検証対象リストにある83事業 のみ (五十嵐川災害復旧助成事業(笠堀ダム嵩上げ)は含めない)
※2 第30回有識者会議の結果はそのまま国交省対応方針となると仮定
※3 八ッ場ダムについては、他の事業と異なるフォーマットで発表され。さまざまな「条件」が記されている
→ 2013年7月31日 追補
7月31日、※2の通り、国交省の「対応方針」が出された。
★ 国土交通省ホーム ≫ 報道・広報 ≫ 報道発表資料 ≫ 新丸山ダム、川内沢ダム、波積ダム、矢原川ダム、有田川総合開発事業に関する国土交通省の対応方針について
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo03_hh_000661.html
↓ 若干の加筆修正を行った。
再検証結果エクセル表(2013.7.31現在)sheet1~3
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota6/kenshokekka20130731.xls
この表を作りながら、こうした表だけでは見えて来ないものが多々あることも同時にわかった。
◇ ◇
おさらい。
「コンクリートから人へ」という、それ自体は非常に良いかけ声の下、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」なるものが設置されたのが2009年12月。
委員の顔ぶれもさることながら、密室会議とすると聞いて呆れた。密室でないと闊達な意見交換ができない、などという「有識者」には識見などないに決まっている。
☆ 弊ブログ
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の怪 [2009-11-25 ~ 2009-12-04 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/12376492/
http://tokuyamad.exblog.jp/12381990/
http://tokuyamad.exblog.jp/12433769/
★ 国土交通省HP
今後の治水対策のあり方に関する有識者会議
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/index.html
「有識者会議」は、半年かけて「中間とりまとめ案」を了承。
多分、まともな議論もせず(できず)事務方の案を丸呑みしたのではないかと邪推している。
この後、パブコメ募集があったので「言いたいこと」を言った。
☆ 弊ブログ
『無』識者会議? 中間とりまとめ案了承 [2010-07-15]
http://tokuyamad.exblog.jp/14194206/
「今後の治水対策のあり方について 「中間とりまとめ(案)」への意見提出 [2010-08-15 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/14400682/
そして2010年9月28日、でくだんの「再検証/要領細目/対象83事業」発表である。
☆ 弊ブログ
「ダム事業の検証に係る検討について」だって! [2010-09-29 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/14693949/
(「要領細目」への文句)
「ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目」がオマヌケだから・・・[ 2011-04-25 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/15871472/
「美しき誤解」をもって「要領細目」を読んだら?[2011-04-29]
http://tokuyamad.exblog.jp/15891175/
内ヶ谷ダムの2回目意見募集に応じて [2011-05-05 ]
http://tokuyamad.exblog.jp/15921964/
内ヶ谷ダム建設事業の検証に係る意見-2回目-(近藤)
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota4/uchigataniiken2kaime.pdf
◇ ◇
それから2年10ヶ月。
「再検証」はどうなっているか?
検証主体が国交省に報告した報告書は、かの「有識者会議」サイトでみることができる(ただし、国交省の-水管理・国土保全局の、か-HPの送信速度が遅すぎて、事実上アクセスでいないという大問題がある)
★ 国土交通省HP「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/index.html
ところが、この「有識者会議」のお墨付き(?)を経た後の国交省の対応方針を集積したサイトが見当たらない。
当然、事務方である国交省水管理・国土保全局河川計画課河川計画調整室に訊いた。
「対応方針を出したときどきで報道発表していますから、それを見て下さい」。
ほ-、「再検証」を指示して、その報告を受けて、本省で「対応方針」を決定したんでしょ? 鳴り物入りで「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」を設置し、そこでの議論を経て(ということになっているけど?)かの「要領細目」なるものを作り、その「要領細目」に沿っているかどうかの審査を「有識者会議」に諮った。そして決めた「対応方針」については、、いつ発表されたかわからない報道発表資料をいちいち遡って探せってかい? そりゃないよ。
「再検証結果」ページくらい作れよ、サボっていると言わざるを得ないぜ。
でもって、「じゃ、探して拾って表にしちゃえ」ということで作成したのが冒頭のエクセル表。
再検証結果エクセル表(2013.7.24現在)sheet1~3
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota6/kenshokekka20130724.xls
↓ 若干の加筆修正版
再検証結果エクセル表(2013.7.31現在)sheet1~3
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota6/kenshokekka20130731.xls
続く
なお、明日7月27日は「導水路はいらない!愛知の会」 http://www.dousuiro-aichi.org/
の4周年総会。
裁判はいよいよ証人尋問へ。
HPには、双方の準備書面を時系列的に(簡単な解説コメント付きで)アップ準備。間もなく総会資料とともにアップの予定。
「乞う ご期待」。
◇ ◇