岐阜県警が中電子会社に住民運動潰し指南 その5 |
(承前)
前回までの分
■ 岐阜県警が中電子会社に住民運動潰し指南 その4 ( 2014-08-07 22:21 )
http://tokuyamad.exblog.jp/22710149/
■ 岐阜県警が中電子会社に住民運動潰し指南 その3 ( 2014-08-06 22:42 )
http://tokuyamad.exblog.jp/22708285/
■ 岐阜県警が中電子会社に住民運動潰し指南 その2 ( 2014-08-03 23:35 )
http://tokuyamad.exblog.jp/22671762/
■ 岐阜県警が中電子会社に住民運動潰し指南 その1 ( 2014-08-01 22:50 )
http://tokuyamad.exblog.jp/22671148/
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2014.8.12 中日新聞
シーテックは「事業の見直しや中止は考えていない」そうだ。地元自治会がどういおうと警察権力を使って「反対」は押しつぶすとでもいうのだろうか?
風力発電の買い取り価格が安くなっていくので、急がないと儲けが少なくなる(下手すりゃ赤字)ので、シーテックは焦っているようだ。
行政の側のある部署では「今年度中に準備書を出すと言っていたけど、地元とトラブルを起こしているみたいだから、無理なんじゃないでしょうかね」との観測もあるようだ。
さて?
◇ ◇
(株)シーテック HP http://www.ctechcorp.co.jp/
8月9日まで、HPを開くとまずは下の「お知らせ」が出てきて、中にアクセスするには、いちいちこれを消さねばならなくて鬱陶しかった。
(株)シーテック 行政処分を受けたのはこれが初めてではない。 法令違反の常習者なのである。
こういう会社と「御社の事業も進まないことになりかねない」「平穏な大垣市を維持したいので協力をお願いする」との言う立場から意見交換をする警察。
もう一度、2014.7.24の朝日新聞朝刊から。
今年の5月26日には建設業法違反で行政処分となることはもう決まっていた(正式の言い渡しを待つ状態)、6月30日は営業停止処分中・・・いわば謹慎しているべき(株)シーテックに情報提供をし、「新しい情報が入り次第、連絡する」と約束させている。
時代劇でいえば、ヤクザ者を手下にして「お上に楯突く者」を取り締まる悪代官の手代というところか?
6月30日の第4回の「意見交換」では、「近藤氏が、風力発電事業の反対運動に本腰を入れそうである。」と大垣警察署から(株)シーテックに告げている。
これは、6月26日の中部電力株主総会でのほんの一言=「大垣市に住んでいるので、子会社のシーテックによる風力発電事業のことを気にしています」をとらえてのことであろう。(ちなみに「本腰を入れそうである」云々は、警察の判断間違いか、意図的なデッチ上げである。私は上記の続きで「この件は、また来年にでも質問するとして」と実にマヌケなこを言って、5月21日の福井地裁判決の要旨の一部を読み上げたのだった)。
株主総会での発言につき、警察が ① 発言のいちいちを記録し ② 発言者を特定し ③ それを整理して”然るべきところ”に報告・情報提供する のが、システマチックに行われていると推測できる。
警察機構全体からいえば末端にすぎない大垣警察署から、これまた中部電力全体からいえば末端にすぎない子会社(株)シーテックに「情報提供」されるのに3日間しか要していない。素早い、恐れ入る。
参照 <中部電力と公安警察のカゲ-1>
2014.7.24 近藤コメント その2 補足 (PM6時40分)
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota9/20140724comment2.pdf
実に名誉にも、6月30日には「反原発、自然破壊禁止のメンバーを全国から呼び寄せることを懸念している」と言われている。
「反原発」「自然破壊禁止」の運動は、警察からみると「平穏を乱す」からして抑圧すべき運動のようだ。石破が「デモはテロ」と言い放ったのは、たまたまの彼の失言でもなんでもなく、この国で権力をもっている連中の「常識」「共通認識」であることがよくわかる。
このご連中が特定秘密保護法を施行、運用しようとしているのだ。心底怖い話である。
寄り道:「岐阜県市民の声」ブログ
秘密法 施行関連 パブコメを書こう!!
http://ameblo.jp/gifuheiwa/entry-11910293125.html
なお、警察の天下りについて
秘密保全法に反対する愛知の会ブログ
岐阜県警は中部電力に、愛知県警は関西電力に天下り 再就職一覧表入手
http://nohimityu.exblog.jp/22476445/
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さて、8月5日 に(株)シーテックに個人情報開示請求に行った話。
■ 岐阜県警が中電子会社に住民運動潰し指南 その3 ( 2014-08-06 22:42 )
http://tokuyamad.exblog.jp/22708285/
受け付けから内線電話をかけると、大分待たせた後に2人の社員が緊張した表情で降りてきた。
(株)シーテックHPの下の方に
個人情報の取り扱いについて
http://www.ctechcorp.co.jp/privacy_policy/index.html
この中味を訊くと
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*「個人情報保護規程」は社内内規で非公開である
* 内容的にはHPの「個人情報保護方針」にある。
* 簡単にいえば、個人情報保護法に従って個人情報を取り扱う、ということ
* 個人情報保護法2条2項の「個人情報データベース」に関して開示請求に対処する
∴ 「個人情報データベース」になっていないものは開示対象外
* 事業を計画している地域の地権者などの情報はデータベース化していないので開示対象外。
経済産業省の見解である。ガイドラインのQ&Aにある。
経産省 「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/privacy/kojin_gadelane.html
「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」等に関するQ&A
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/privacy/downloadfiles/140818kaiseiq-a.pdf
・ 開示、あるいは情報不存在の通知は、「個人情報保護規程」で定めていないが、個人的にはおよそ2週間を目処に、と考えている。
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彼らの言い分によれば、上鍛治屋の地権者の方々の情報も「データベース化していないので開示対象外」であり、そいう取扱は経産省がオーソライズしている由。
(面倒なので経産省のガイドラインは読み込んでいない)
結論的には、(株)シーテックに個人情報開示請求をかけても何もの出てこない可能性が大きい、ということ。
かけた時間と手数料500円は、まあ捨て金。
それにしても・・・「かけた時間」のうちの20分は「返せ!」モノである。
一応上の話をきいた上で「何も出てこないらしいからモッタイナイけど、まあ個人情報開示請求をするね」「開示請求書は印字してもってきてはいない。コインはないので1000円を出すからお釣りを」と言った。その1000円札をもって一人が上の事務室のほうに行ったらしいところから延々と時間が流れる。10分も経ってまだ何も持ってこない。「早く紙を下さい、まだ書いていないのだから」。「お待ち下さい」。
さらに5分経って「HPからダウンロードできる用紙をもってくるのにどうしてそんなに時間がかかるの?早く持ってきて下さいよ」。「領収証を出すのにはちょっと時間がかかります」「領収証より、開示請求書が先!」
そう叫んでやっと気づいたらしく、内線電話で「請求書用紙を」と連絡。
しかし、その電話と入れ違いに入ってきた社員は、「はい!お待たせしました。領収証とお釣りです。お釣りが100円玉で細かくてすみませんが」。
「あのう、私が、開示請求書を出さないまま、この領収書を持ち帰ったら、あなた方、随分困るのではないの?」
というわけで、私が「個人情報の開示請求をする。ついては開示請求書を書く」と告げてから、開示請求書が手許にくるまでに20分もかかった。
おかげで、この日、愛知県弁護士会で開かれた秘密法のパブコメ勉強会に15分も遅刻する羽目になった。
このオマヌケぶりを見ていると、成る程「風力発電事業の反対運動をさせてはならない」と考える側からすれば、警察を指南役につけたくなるわけだ、危なっかしくてみていられないんだ、と妙に納得。
「国策」は、一方で警察などの「実力」組織を動かす権力行使を伴って推進され、他方で「最後は金目でしょ」の論理でねじ伏せる、ということを改めてまた学んだ思い。
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ちなみに、7月中は(株)シーテックの広報は、大垣署とのやりとりを記した「議事メモ」がシーテック作成のものだと認めていた(TVカメラの前でもあっけらかんと認めている)。その延長でこの日は「近藤ゆり子」がナニモノか知らない、というふうではなかった。(対応した社員は可哀相なくらい緊張していた)
今は変化してきている。
「近藤ゆり子」は、この事業(仮称:南伊吹ウィンドパーク)及び(株)シーテックとは何の関係もない、という態度で来ようとしている(具体的には、南伊吹ウィンドパークに関する資料の一切を見せない)。
多分「来たるべき訴訟対策を警察から指南された」のであろう。
警察は、こうした「意見交換」があったことそのものについても「認否しない」という形で否定する方針なのであろう。
権力側の毎度の「認否しない」に慣れきってしまっている自分が怖いかも。
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