「伊賀水と緑の会」畑中尚さん、ご逝去/川上ダム |
淀川水系を中心とする脱ダム系MLから:
★ 2014/09/07 9:19
伊賀水と緑の会の畑中さまが 昨夜お亡くなりになりました。
葬儀その他につきましては 未定だそうです。
取り急ぎご連絡まで、、、。SM
★ 2014/09/07 15:04
Sさん、ご連絡ありがとうございました。
説明会会場で倒れられたとお聞きしてから、とても気になっていました。
川上ダムの決着を見ずになくなられたことはご本人が一番悔しい思いをされていることでしょう。
今はご冥福をお祈りすることしか私には出来ません。合掌 MK
★ 2014/09/07 22:12
畑中さんのお葬儀についてお知らせします。
お通夜 8日(月) 7時~ 場所 紫欄靑山
告別式 9日(火)11時~ 場所 紫欄靑山
場所はこちらでご確認ください。 (略)
近鉄靑山町駅から3kほどです。参列なさるときはご一報ください。
歩道のない国道を歩くことになり危ないですから、お迎えに上がります。
(個人からのお香典は受け取らないそうです、念のため。) HF
2014.2.2の畑中尚さん。
★ 2014/09/07 22:45
HMさま
お知らせ、ありがとうございます。
お葬式に行かせていただこうと思っています。
畑中さんが最後に悲痛な思いで訴えておられた姿が
忘れられません。
流域委員会の傍聴意見などから、
「本当に伊賀市の行く末を心配しておられるのだ」
と思い、尊敬しておりました。
「公共事業をこのまま認め続けたら、
将来世代に大きな負担を強いることになる。
それを考えてほしい」と、ダム推進派の方や
河川管理者に真剣に訴えておられましたね。
川上ダム、伊賀市だけの問題ではないのです。
みんな、自分の問題として考えてほしいと思います。
もし、畑中さんが今の伊賀市の窮状をお知りになったら、
「それを心配していたのだ」とおっしゃったでしょう。
川上ダム継続が決まったとたん、
水資源は伊賀市に借金取り立てを始め、
その額は、本体着工前にすでに予算の大半にのぼる。
伊賀市民が選んだ議員と市長が認めたことは、
市民自身の責任と言うのは容易いですが、
知らせなかった行政ははるかに罪が重いと思います。
河川管理者の卑劣なやり方を知ってしまった以上、
それを伊賀市民に伝える責任が、自分にも生じたのだと
覚悟して行動しようと思います。 HY
★ 2014/09/08 0:53
とても残念です。
お参りにいけませんので弔電を送りました。
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畑中尚さま。
淀川水系流域委員会で初めてお目にかかってから、もう10年以上になります。
現地からの力強い発信にいつも励まされてきました。
川上ダムを中止に追い込む闘いの道半ばで逝かれたことは無念です。
でも私たちは必ずやこの逆風を、全国各地の闘いを繋げて撥ね返していきます。
どうか見守って下さい。
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近藤ゆり子
☆ 近藤から他のMLへ 2014/09/07 23:26
水資源機構が事業者の大型ダム・川上ダが急に動いている、ということは前にもお伝えした通りです。
川上ダム予定地・旧青山町(現伊賀市)で、ずっと川上ダムに反対し、発言をし続けてこられた「伊賀・水と緑の会」の畑中尚さんが亡くなられました。
6月8日の川上ダム「公聴会」で、いつにもまして良い発言(公述)をされた直後の会場で倒れられたそうです。(救急車で搬送。「公聴会」はそのまま淡々と進められた、と参加された方はおっしゃていました)
そして、8月25日の国交省の「対応方針=継続」となってから日も経っていない昨夜(9月6日)、亡くなられた、とのことです。
お通夜 8日(月) 7時~ 場所 紫欄靑山
告別式 9日(火)11時~ 場所 紫欄靑山
近畿地整と水資源機構が「再検証」の主体である丹生ダム。
利水者がすべて撤退の意向を表明してからもう10年にもなろうとしているのに水資源機構丹生ダム建設所が未だに存在し続け、あれこれの予算を喰っています。
畑中さんの訃報の直前に「脱ダムネット関西」MLに投稿されたメールの一部
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ご承知の通り、丹生ダムの検証は今年1月16日の「検討の場」で「ダムは有利ではない」との総合判断が示されましたが、引き続いて行うべき「学識経験者・住民などの意見聴取」などのその後の規程手続きには未だに入っていません。
これに比べて川上ダムの方は、5月23日に遅れて「検討の場」が開催されたにも拘らず、一気呵成に結論まで突っ走ったことは記憶に新しいところです。
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下に・・・MLから、淀川水系流域委員会の第1期委員であったHYさんの投稿を(勝手に)貼り付けます。 (貼り付け略)
必ずやこの逆風を押し返す。
畑中さんの御霊に、この決意をこの場からお伝えしたいです。
◇ ◇
水資源機構川上ダム建設所HP
http://www.water.go.jp/kansai/kawakami/
■ H26. 8.25 ダム事業の検証に関して、国土交通省から川上ダム
「継続」の対応方針が発表されました。
詳しくは国土交通省ホームページをご覧ください。
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo03_hh_000810.html
川上ダム建設予定位置図
川上ダム付替県道青美線貯水池横断橋工事
2012.5.28
2013.3.21
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かの「まともに検証できない再検証」。
今年5月23日にたった1回「関係地方公共団体からなる検討の場」が開かれて一気呵成に「継続」に向かって走りました。
畑中さんが倒れられたのは、”形だけ”関係住民の意見を聴く場として設けられた6月8日の公聴会でした。
このときの畑中さんの公述。
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川上ダム建設事業の検証に係る検討報告書(素案)」に対する関係住民からの意見を聴く場
伊賀市 平成26年6月8日(日)
【発表者(伊賀-8)】
○○と言います。伊賀市○○に○○年○○月○○日に生まれました。以来 75 年、この木
津川の端で生活をしています。きょう、近畿地方整備局に発言の用紙を送らせていただきまして、財政について1点私は申し上げたいと、このように通告をしてあります。きょうのこの資料を見ましても、平成 27 年度以降、約 632 億円かかると、このように説明されています。今まで使ったことは言っていません。私の計算では 630 億を超えています。もうこれだけで 1,260 億円。国は総事業費 1,180 億円と今言っています。80 億円もプラスになっているわけですね。ダムというのはこのようにどんどん事業費が膨らんでいく。一番の例が、近畿地方整備局が直轄事業としてやった大滝ダム、奈良県川上村の大台ヶ原のふもとですが、16 倍ですよ、最初の事業計画から比べて。それはもうこの川上ダムも、今は 80億、最初は 850 億円と言っていました。途中 350 億円の追加でしょう。きょうの説明ではさらにまたプラス 80 億円。どんどん膨らませていくというのがダムの妙味でしょうかねえ。理解できません。それから、このお話も聞いておったんですが、無理とか不利とか言っております。
私たちは、このダムが国民生活にとって本当に必要かどうか、言われる効果があるのかないのか、これを本当に科学的に検証しようと言うて一所懸命データに基づく話し合いを続けようと。だから、きょう、先ほどもお話がありました○○さんや○○さん、私たちはもう 75 年も住んでますから、みんなお友達なんです。知り合いなんです。ダムについては少し意見が違ったりするんですが、話し合えばどこかで一致点が見出せる、このように思っています。その仲立ちをするのが国、近畿地方整備局でなければならないと、このように思うわけでございますが、どうも住民間の対立をあおったりする、デマの情報を流したりします。
それで、○○さんにも一言言っておきたいんですが、この間から推進議連が出したビラに川上ダム建設所の指導と助言に基づいた記述がございます。川上ダムがあれば 500 万 m3/s の水を制御できたというようなことを言っているんですが、18 号台風であそこへ寄ったのは 580 万というのが近畿地方整備局の発表ですね。17 号台風は 395万 m3/s、上野遊水地は全て合わせて 900 万 m3/s の容量を下流へ流さない、下流にいたずらをさせないということで計画されたわけですから、まだまだ余裕があるわけですね。それを殊さらダムで7割も8割も、万能の神のように制御できるようなことを川上ダム、建設省は指導している。あるいはそういう記述を議連を通してやってる。もうどうしても理解できないですね。
それで、川上ダム建設所の調査設計課長さんや工務課長さんに聞きに行きますと、青山美杉線もたった 30mの山崩れが3年かかって 100 億かかるというふうなことを言ってるんですよ。これ、うそだったら正式な数字を出してください。青山美杉線、たった 30mの道路をつくるのになぜ3年もかかる。海底トンネルでももうちょっとスピード感があってやれるでしょう。ちんたらちんたらとダム事業を延ばして事業費をどんどん膨らませて、大滝ダムがその典型なんです。ですから、この間寄った検討の場ですか、各市長は縮減ということを一斉に言って(――5分のベル)あっ、もうやめます。やめます
が、どんどんふやすのはやめてください。国も大変です、消費税を上げて国民をだまして。そして、無駄な公共事業にどんどん金をつぎ込む、この構図はやはりここでとめるべきだと私は思います。以上です。
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この情報を投稿して下さった方が畑中さんのお写真を添付して下さいました。
「昨年12月に、伊賀は水と緑の里であることを説明してくれたときのものです」
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「川上ダムは一気呵成に建設方向に進むのに、中止のはずの丹生ダムはモタモタしている」と述べましたが、調べて下さった方がおられます。
◆ 近江毎夕新聞 2014.8.24
道路整備など5項目打診 丹生ダム建設中止で近畿地方整備局
http://ameblo.jp/my-you/entry-11913552946.html
長文の記事の最後の部分を引用
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国土交通省は、治水に限定したダム(穴あきダム)への計画縮小案を示すなど、建設中止の判断を濁しながら、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」で、新たな評価基準に基づき検証を行うダムとし、同有識者会議は平成二十二年に、国の人口減少、少子高齢化、莫大な財政赤字を「三大不安要因」などとしてダムに頼らない新たな治水対策の必要性を説いた「中間とりまとめ」を発表。国土交通大臣の指示で、近畿地方整備局と関係自治体で構成する「関係地方公共団体からなる検討の場」幹事会がダム事業を検証し、今年一月、五回目の会合でダム建設は河川改修などと比べて「有利ではない」との総合評価を取りまとめていた。藤井勇治・長浜市長は会合で「下流の思い一つでダム計画が大きく左右され、地元住民が翻弄された。まことに無念」などと述べたが、関係府県から同調する声はなかった。
丹生ダムは、これまでに用地買収や工事用道路などで約五百六十七億円をつぎ込んでおり、水没予定地の集団移転後にダム計画が全面中止されるのは異例という。工事中断に伴い、水没予定地域約三百五十㌶は放置され、道路の各所で落石、崩土が発生しているが、今も定期的に離村集落内に戻り、先祖供養などを行う元住民の姿が絶えない。
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さまざまな動きがある、前向きにも後ろ向きにも。
日本経済新聞で「淀川水系ダム論争」という連載がはじまっています。
◆ 日本経済新聞 <軌跡> 淀川水系ダム論争
http://www.nikkei.com/news/special/side/?uah=DF260320148186
□ 「建設せず」提言に反響 淀川水系ダム論争(3) 2014/9/11
http://www.nikkei.com/article/DGXLASJB30H0F_R00C14A9AA1P00/
【建設継続が決まった川上ダムの予定地(三重県伊賀市)】
□ 変革めざした5方針 淀川水系ダム論争(2) 2014/9/10
http://www.nikkei.com/article/DGXLASJB30H0D_R00C14A9AA1P00/
□ 計画一転 戸惑う住民 淀川水系ダム論争(1) 2014/9/9
http://www.nikkei.com/article/DGXLASJB29H45_R00C14A9AA1P00/
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上述したMLには畑中さんのご逝去を悼む言葉の投稿がいくつも続きました。
9月6日、畑中さんのお見舞いに病院に行かれ、その帰途に-畑中さんが逝かれた時刻くらいに-伊賀で激しい雷鳴を聞かれたNKさん。
「(雷鳴は)理不尽な現代社会への畑中さん憤激の雄たけびだったのだ」と述べられています。
★ 2014/09/09 23:47
どういう訳か偶然にも9月6日(土)は、伊賀市に来ていまして、午後3時ごろ、畑中さん入院中の病院にお見舞いに行きました。
不意の訪問でご家族の方も不在でしたので、廊下越しに畑中さんの寝姿を確認し、メモを残し、その後別の目的地に向かいました。
本年6月8日、元気な畑中さん最後のハイトピア伊賀内会議室での公聴会発言を傍聴席から聞き、図らずも9月6日(土)は最後の外来訪問者となったであろう因縁から在りし日の畑中さんを偲びつつ、蕪辞を連ねて惜別の言葉と致します。
9月7日(日)朝、浜田さんからの連絡では、死亡時間は前日6日の夜との事。
私は伊賀からの帰途中で、尋常でない気象状態に恐れをなし恐々ゆっくりと車を走らせていました。
真っ暗な狭い山の道でたまにすれ違う対向車は車幅すれすれですり抜けていきます。
尋常でない気象状態とは、耳をつんざく雷鳴(電車陸橋下の爆音の倍ぐらい)と、大量の大雨(車のワイパー強にしても前方視認しづらい)の事です。
そ の時は現状から早く抜け出したい気持ちでいましたから何も思わなかったのですが、翌日の訃報を聞いてからは、あの異常気象と畑中さんの気持ちを符合させる事が何かしっくりと来る事に気付きました。
つまり、あの耳をつんざく雷鳴は、天の神が鳴らす音が語源の「神鳴り=雷」で、内面には燃え盛る火の様な熱情と、何者をも恐れぬ正義感で立ち向かわれ、まだまだやり残した感の有る理不尽な現代社会への畑中さん憤激の雄たけびだったのだと。
そして、雷鳴の後の大雨は、何も生み出せない対立の構図から、恨み、辛み、妬み、怒り等の感情を大量の土砂や流木とともに流し去ってくれるはずだと。
昔の人は、雷が落ちたところには稲がよく実ると言うから、今後は楽しみだ。
これからは実り多い地域社会が出来るだろう。
そして畑中さんが天上人となった翌日は、月が地球に会いに来るスーパームーンの日だった。スーパームーンとは、一年で最も大きく、美しい月が見られる日の事で、月と地球の距離が近づいて、普段より大きく満月が見える現象です。最も小さい時と比べると、大きさで14%、明るさで30%増し、とても存在感があり、眩い光を放つそうです。月が地球の周りを楕円を描きながら回っているためで、地球に接近する時と満月が重なると見られる現象。次に今年の条件に近いスーパームーンが起こるのは2034年で、約18年に一度起きる現象と言われています。
烈々たる気魄をあの温容な表情で包んでおられた畑中さんは、正に内剛外柔の人だったと言えるでしょう。人生は短くても、畑中さんの残した人の為、世の為、誠意と真心をもって奉仕する地域活動を微力ながら続けていくことを誓って、惜別の言葉に代えさせて頂きます。
(追記 略) NK
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スーパームーン。