猛禽類と風力発電・滋賀県の場合 |
これは滋賀県のホームページからとった。この赤い着色部が滋賀県の 「イヌワシ・クマタカの保護および生息環境保全ゾーン」である。
「ウインドパーク南伊吹」の事業地はこの赤い着色部に隣接している。イヌワシ・クマタカの行動圏が県境で区切られるはずがない。つまりは「ウインドパーク南伊吹」の事業地は「イヌワシ・クマタカの保護および生息環境保全ゾーン」にあると言ってもいいだろう。
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•やっぱりいた!イヌワシ・クマタカ~「ウインドパーク南伊吹」事業地~[ 2014-10-06]
http://tokuyamad.exblog.jp/23067517/
2012.8 変更届に対する岐阜県環境影響評価審査会意見(浅野意見)
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota9/no80asahoiken.pdf
この意見の中には
「近隣の奥伊吹で計画されていた風力発電開発事業も、希少猛禽類への影響が大きい等の理由で中止になった経緯があり、滋賀県からは本事業について猛禽類への影響などから計画について強く反対する意見も出されている。」「なお、当該山系における猛禽類調査については、滋賀県琵琶湖環境部自然環境保全課が詳しい情報を把握しており、本事業への影響についても注視していることから、担当者と情報や意見交換をすることを強く勧める。」
という叙述がある。
滋賀県の風力発電と猛禽類の対応はどうなっているのか?
とりあえず滋賀県のホームページから。
滋賀県ホーム > 環境・自然 > 環境 > クリーンエネルギー > 滋賀県における再生可能エネルギーの現状と取組について
滋賀県における再生可能エネルギーの現状と取組について
http://www.pref.shiga.lg.jp/f/eneshin/20131216saiene-shinko.html
再生可能エネルギーの現状と取組(2014年10月28日現在)
4.風力発電(PDF:968KB)
http://www.pref.shiga.lg.jp/f/eneshin/files/fuuryoku-hatudenn.pdf
再生可能エネルギーを推進する行政の立場からしても大規模風力発電事業、つまり大型風車を何基も建てる風力発電事業は「課題が多い」、多すぎるというべきであろう。
イヌワシ・クマタカの生息地に大型風車を16基も建設するという(このうちクマタカ営巣木に近い5基を削って11基に変更することを検討しているのかもしれないが)計画は無謀そのものだ。
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★ 愛知県設楽町議会では、2014年6月、計画に反対する請願を全会一致で採択した。
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☆毎日新聞 2014年06月04日 地方版
風力発電:設楽・名倉地区に計画 住民ら反対請願、町長に要望書 /愛知
http://mainichi.jp/area/aichi/news/20140604ddlk23040096000c.html
設楽町名倉地区に名古屋市の業者が計画する風力発電について、同地区住民らが3日、計画に反対する請願と要望書を町議会と横山光明町長に提出した。
請願を出したのは「名倉風力発電問題を考える会」と「名倉風力発電に伴う健康被害を考える足助病院職員の会」。両会で計2428人の署名を添えた。
発電所は白川電気土木(同市昭和区)が、最大出力2300キロワット3基の運転開始を2年後に計画する。請願では、計画地の1・5キロ以内に小学校と保育園があるなど、低周波音による住民の健康被害への危惧を反対理由とした。景観や環境破壊も理由に挙げた。
要望書も同趣旨で、両会と「設楽福祉村キラリンとーぷ家族会」が1通ずつ手渡した。横山町長は「(設置申請があれば)県には意見を伝え、十分検証して判断するよう求める」と述べた。考える会の金田靖三代表は「計画を業者がやめるまで、活動を続けたい」と話した。【清藤天】
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設楽ダムの建設中止を求める会HP http://no-dam.net/index.html
会報35号 http://no-dam.net/no35.pdf から
設楽町名倉の住民みなさんが半年にわたって取り組でいる巨大風力発電問題。 2428筆の署名を集めて6月3日に町議会、町長宛に提出しまた。
写真は横山町長に要望書と請願書を渡す「名倉風力発電問題を考える会」の金田靖三代表(東日新聞から)
★ 山口県下関市議会では、2014年3月、 安岡沖洋上風力発電事業反対の請願書が全会一致で採択された。
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☆ 毎日新聞 2014年03月25日 地方版
下関・安岡沖の洋上風力発電:「現状反対せざるを得ない」 下関市議会が決議 /山口
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20140325ddlk35020563000c.html
下関市議会は2月議会最終日の24日、ゼネコン準大手の前田建設工業(東京)が下関市の安岡沖に計画している洋上風力発電施設について建設反対の決議を求める請願を全会一致で採択した。また、健康リスクなどについて地元住民の不安や課題を解消するよう求める決議案を全会一致で可決した。
中尾友昭市長は議決後、報道陣に「現状ではいろんな不安があるので反対せざるを得ないというのは同じ気持ち」と述べた。一方、前田建設工業の担当者は取材に「住民の理解が得られるよう今後も情報公開に努めていきたい」と話している。
請願は2月13日に反対派住民らが提出した。反対理由として、住民の同意が得られていない▽健康被害▽景観の破壊−−など6項目を挙げていた。一方、決議は「近隣住民への健康リスクや景観価値について地元理解を得た上で、海域環境、自然環境、水質資源に対する地元の不安や課題が解消されるよう求める。それができなければ風力発電の建設は現状反対せざるを得ない状況にあると判断する」としている。 (以下略)〔下関版〕 【平川昌範、西嶋正法】
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安岡沖洋上風力発電建設に反対する会HP: http://www.yasuoka-wind.com/
2014.10.30記事より
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先日(10月16日)、経産省が安岡沖の生物調査を、「地元の理解が得られていない」という理由から中止しましたが、急浮上した「買い取り制度の見直し問題」も中止の大きな理由として考えられます。同様に、前田建設工業(本社・東京)にとっては当然、企業利益が最優先のはずですから、経産省が現在進めている『買い取り制度の見直し』の後に、計画続行か中止かを判断するものと考えられ、このため、秋季環境調査を中断している可能性もあるのです。
私たち住民は、経産省も前田も、“再生エネの方針”や“固定買い取り価格の問題”が決着すれば、再び、強引に調査を進める可能性があると考えています。このような理由から、現在の中断は「住民の反対運動が奏功したからだ」と、短絡的に考えてはいないのです。
下関の自然景観は大変貴重な観光資源です。さらに低周波健康問題、漁場喪失、自然環境破壊、地域の衰退など、住民にとって一方的に不利な計画にはこれからも反対していきます。上陸であれ洋上であれ、私たちの暮らす下関に、これ以上風力発電施設は必要ありません。
今後の経過も、このHPから情報発信していく所存です。
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10月21日のウチの庭のニガウリ。ニガウリって夏のものではなかったっけ?