沖縄・高江そして辺戸岬-2016年8月- |
7月10日投開票の参議院選挙沖縄県選挙区で、”オール沖縄”の伊波洋一候補が、現職の大臣である自民党の島尻あい子候補を大差で破った。その結果が確定してから数時間も立たないうちに、安倍政権は、全国各地の機動隊を動員して、高江のヘリパッド(オスプレイパッド)の建設工事再開を強行した、7月22日には、住民・市民側に何人もの負傷者が出るような機動隊の暴力をもって、N1(表)のテントを撤去した。
”まつろわぬ民”は実力で(暴力で)制圧(討伐)する-まさに安倍政権の体質が剥き出しとなっている。
本土のマスコミでは小さな報道しかない中で(※)、「居ても立っても居られない、現場をみたい」思いが募った。とはいえ、高江はナ那覇からも遠い、また”現場”が10キロ以上にわたるので車なしでは動けない・・・悩んでいたら、同年代の知人が民宿を予約し、レンタカーを借りるという。インターネットで彼女らと同じ飛行機の便をとって「便乗」させて貰った。
写真を主とした筆者の簡単なレポートは以下に
・ 今こそ沖縄の闘いに学べ(2016.9.3)
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota12/imakosookinawa.pdf
※ 全てのマスコミが小さい扱いをしているわけでもない。
TBS「報道特集」はずいぶん報道しているし、最近では毎日新聞ウェブで12分の動画をアップしている。
☆ 毎日新聞2016年9月12日 15時12分(最終更新 9月12日 18時49分)
【ヘリパッド建設 機動隊と衝突の反対派「やんばる守る」】
http://mainichi.jp/articles/20160912/k00/00e/040/158000c
◇ ◇
筆者は高江での闘いの状況について、きちんと報告できる立場にはない。
下に挙げるサイトの他、毎日の状況を動画で配信しているサイト(FacebookやTwitterを含む)が多数あるので検索・アクセスして欲しい。
☆ヤンバルに座る---たかえをまもれ!
ヘリパッド建設に反対する現地行動連絡会(高江連絡会)
http://blog.goo.ne.jp/takashien
☆やんばる東村 高江の現状
http://takae.ti-da.net/
断片的になるが印象に残ったことをいくつか
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<辺戸岬「祖国復帰闘争碑」>
「一九七二年五月一五日、沖縄の祖国復帰は実現した。
しかし県民の平和への願いは叶えられず、日米国家権力の恣意のまま軍事強化に逆用された。
しかるが故にこの碑は、喜びを表明するためにあるのでもなく、ましてや勝利を記念するためにあるのでもない。」
我々沖縄「返還」運動世代は、この思いを受け止めているだろうか?「常夏の島、癒やしのリゾート」の観光産業が盛んになり、相対的に基地経済依存度が小さくなることで、「まあ良かった」としてしまってはいないか。
それから30余年。
辺戸岬のこの碑の前に立つのは3回目。初めて与論島が見えた。
「闘いをふり返り、大衆が信じ合い、自らの力を確め合い、決意を新たにし合うためにこそあり、人類が永遠に生存し、生きとし生けるものが自然の攝理の下に生きながらえ得るために警鐘を鳴らさんとしてある。」
この警鐘を聴き、警鐘に応え、さらに警鐘を乱打する責務が、「返還」運動時代を生きたヤマトンチュにはある。
碑文は、復帰協第3代会長の桃原用行(とうばるようこう=全電通沖縄県支部初代委員長)の文を、復帰協第6代事務局長の仲宗根悟が揮毫した。
全国のそして全世界の友人へ贈る
吹き渡る風の音に耳を傾けよ。
権力に抗し復帰をなし遂げた大衆の乾杯の声だ。
打ち寄せる波濤の響きを聞け。
戦争を拒み平和と人間解放を闘う大衆の雄叫びだ。
“鉄の暴風”やみ平和のおとずれを信じた沖縄県民は、米軍占領に引き続き、一九五二年四月二八日サンフランシスコ「平和」条約第三条により、屈辱的な米国支配の鉄鎖に繋がれた。
米国の支配は傲慢で県民の自由と人権を蹂躙した。
祖国日本は海の彼方に遠く、沖縄県民の声は空しく消えた。
われわれの闘いは蟷螂の斧に擬された。
しかし独立と平和を闘う世界の人々との連帯であることを信じ、全国民に呼びかけ、全世界の人々に訴えた。
見よ、平和にたたずまう宜名真の里から、二七度線を断つ小舟は船出し、舷々相寄り勝利を誓う大海上大会に発展したのだ。
今踏まえている土こそ、辺戸区民の真心によって成る沖天の大焚火の大地なのだ。
一九七二年五月一五日、沖縄の祖国復帰は実現した。
しかし県民の平和への願いは叶えられず、日米国家権力の恣意のまま軍事強化に逆用された。
しかるが故にこの碑は、喜びを表明するためにあるのでもなく、ましてや勝利を記念するためにあるのでもない。
闘いをふり返り、大衆が信じ合い、自らの力を確め合い、決意を新たにし合うためにこそあり、人類が永遠に生存し、生きとし生けるものが自然の攝理の下に生きながらえ得るために警鐘を鳴らさんとしてある。
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<カフェ”水母”>
辺戸岬への道の途中、国頭村楚洲のカフェ”水母”。N4の「運用」によるオスプレイの騒音(振動)で、高江の森の中のカフェ”山甕”から避難せざるをえなくなった安次嶺さんご一家。
「女性自身」(光文社)のHPに9月2日にアップされた記事。
爆音演習で不眠…「オスプレイ訓練」へ沖縄県民の悲鳴相次ぐ
http://jisin.jp/serial/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84/social/25321
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<沖縄やんばる海水揚水発電所>
本土での揚水発電所建設は運転調整の効かない原発の余剰電力の捨て場として計画された(ゆえに新たな原発建設計画が頓挫すると揚水発電ダム計画も消えていった。ex:金居原、今庄、阿寺渓谷、川浦・・・)。
原発のない沖縄で、海水を揚水して発電???ヘンだな?経済効率からいってもありえない話なのに、と思ったら、何のことはない。この施設のための道路を機動隊が封鎖してヘリパッド建設用道路に使っている。
<安波のタナガーグムイ>
不思議な滝の下の川の淀み-クムイ。
夏休みの家族連れが遊びに来ていた。
タトゥーを入れた米兵も遊びに来ていた
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トイレ&朝食休憩っをとった新川(あらかわ)ダムサイト駐車場から。