2017年水源連総会-河川法改正から20年- |
ほぼ毎年参加している水源連総会。
今年は「安威川ダム」現地、大阪府茨木市で行われた。




宮本さんのお話の通り、私は「確信をもってダムしかない、と言い切る」「何が何でもダムを造る」という河川官僚さんには一人もお目にかかったことがない。だのに、河川行政・ダム行政には反動化している。宮本さん曰く「河川法改正当時に頑強に旧来の河川行政にしがみついた古い勢力が復活したのではなく、あの頃に河川行政を改革しようとした人たちが、方針を変えてしまったのだから、どうして良いかわからない、一層始末が悪いともいえる」。なるほど~~。
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下のスライドは、河川法改正の動きの中で設置された「ダム等建設審議委員会」について。

前に一度、「徳山ダム建設事業審議委員会」のことをブログに書いた。
河川法改正と淀川水系流域委員会-木曽川水系流域住民としての雑感-③ [2009-04 -16 ]
~ダム審とは何だったのか?~
http://tokuyamad.exblog.jp/10817167/
このときには、「技術と人間」社に遠慮して、原稿全文はアップしなかったが、そろそろ時効か?
原稿をPDFファイルでアップする。(見出しは編集部がつけたもの―自分では元の自分がつけた見出し―小見出しのほうが良いと思っているが、発表されたもの通りにする)
☆ 技術と人間 1998年3月号
連載「徳山ダム問題を考える」(1)
揺れ動く“地元”からの報告-審議会とは何だったのか
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota12/gijutsutoningen199803.pdf

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翌日は安威川ダム工事現場見学。
他のダム工事現場に行くと、なんだかとても徳山ダムが理に適ったダムに見えてきてしまう。徳山ダムは、そもそも目的を欠いたダムであり、一村丸ごと水底に沈めるというとんでもなくむごいダムであるが、ダム屋さんがみたらダムをつくりたくなるような地形であることは確かだ。
安威川ダムは市街地から遠くない。すぐ下流に住宅密集地がある。地滑りが起きたらひとたまりも無い。
ひと言で言って「コワイ」-理屈以上に感覚的に。
普通の市民が、なんでこんなものが「災害を防ぐ」と思い込めるのだろうか―無関心だから?

ダム工事現場がよく見える場所に行くために、一応大阪府の側の「説明」を聴き、安威川ダム資料館」を通過する。






現場でお二人の学者から話を聞いた。

◆田結庄良昭先生(国土問題研究会・神戸大学名誉教授)の「安威川ダム周辺の地質について」
結論的部分の引用と資料の図。











◆奥西一夫先生(国土問題研究会・京都大学名誉教授)の「安威川ダム湛水域の斜面の安定について」



こんなダム、危険なばかりで役立たない、造るなよ~。
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