石木ダム裁判と川原(こうばる)現地-3 |
石木ダム裁判と川原(こうばる)現地-2
http://tokuyamad.exblog.jp/29158171/ から続く。
8時半前に現場に行かないと入り損なうかも、というので、7時台に佐世保を発つ車に同乗させて貰う。
団結小屋の傍に車を停める。
団結小屋は小屋としては健在だけど、この場所からも重機が動く工事現場が見えてしまうのが悔しい。


現場入口近くのテント。

この傍から入って、まずは重機置き場の前に座る。

通行妨害がどうの、といかいうSLAPP訴訟対策。
「県の職員も業者も毎日のように会っているから、誰が誰なのかわかっているけどね。写真に撮られてもこれだと区別がつきにくい。裁判所がわからなければ良かとよ」


ビデオ撮りをしている県の職員は、こちらがカメラを向けると移動してしまうのだが、この時は機械の不具合なのか、こうしてちょっとオマヌケな顔をさらしていた。
ときどき絡みたがる職員が、こちらのカメラに対して「肖像権侵害だ!」などと言ってくるが、じゃあこちらの「肖像権」はどうなのさ?(京都府学連事件最高裁判決では、公権力が私人を撮影するときのことを詳しく論じている)。 公務員が堂々と「正当な公務として行っている」なら、肖像権云々が問題になりようもないはずだ。やはりどこか後ろめたいのか。

行く手を阻まれるとその先に行きたくなる習性は、ン十年経っても抜けなくて、ついつい中へ。



結局、わかったのは、この「網での締め切り」も一種のセレモニーで、この後、ずっと奥の一台の重機の周囲に座り込むのが、日常のメインの行動だった。


ときどき、業者が重機に乗り込んで「緊張」を醸し出すが、あんまり「本気」の雰囲気はない。


それにしても日がな一日、住民を取り囲んで過ごす県職員も、相当にイヤになるだろう。
河川関係の技術職であれば、こんなダムが本当に必要だ、などと思えるはずがない。
「県の方針として作ることになっている」「だから『仕事』ゆえやらねばならない」… こういうのは、組織全体の志気をも蝕む。
長崎県政が破綻に向かって急坂を転げ落ちるのが見えるようだ。
梶原・岐阜県政の負の経験を、しっかり学んで他県も教訓にしてほしいものだ。




ついでに向かい側の様子。


長崎県当局は、山肌を削り、工事の既成事実を見せつけて、県内世論を「もう反対したって仕方がな」い」という方向に向けさせ、住民を諦めさせようという腹なのだろう。
だが住民は揺るがない。
そして石木ダムへの疑問の声は長崎県内で広がってきた。
とはいえ、荒らされた大地を復元するのには時間がかかる。
一刻も早く工事をストップさせたいものだ。
◇ ◇
続く。
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◇ ◇
やっと一輪咲いた。
