無罪判決!名古屋白龍 デッチ上げ「暴行」事件 |
2月13日午後3時半、裁判長は「被告人は無罪」と述べた。
当然の無罪判決である。
が、油剤立99.9%という刑事裁判の現状からすれば「快挙」である。

★2月14日新聞記事(朝日・中日・岐阜)PDFファイル。
http://www.tokuyamadam-chushi.net/sonota12/20180214kiji.pdf
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警察と業者が結託し、ありもしない「暴行」事件をデッチ上げて住民運動潰しを狙った事件である。
上が表、裏が漫画付き解説のチラシが以下のサイトに載っている.

名古屋白龍 住環境を守る会
http://hakuryu-mansion.jp/
それにしても、奥田さんご本人が「やっていないことをやったというわけにはいかない」と、ある意味、「愚直に」貫いた勇気があったればこそ、である。
仕事を抱えた状態で、「認めさえすれば出してやる。謝れば不起訴になるかもしれない」などと囁かれ続けたら、グラつくのが普通である。
一貫して否認したことで、現場をみているわけではない、奥田さんご自身を知るわけでもない多くの人が「これは絶対に無実だ」とすぐに信じられた。
そして、白竜町の仲間の方々の強い支えに敬意を表したい。
そうした条件があったので、私たちも「真っ白の無実/警察と業者によるデッチ上げ」であることを、確信をもって広げることができた。
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判決当日の写真。









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時系列も含めた大垣警察市民監視事件との関係で言えば
① 2015年春。
証拠保全で入手した「議事録」に以下のような記述があった。
「今後、過激なメンバーが岐阜に応援に入ることが考えられる。身に危険を感じた場合はすぐに110番して下さい。」(2014.5.26)
これを見たときは、正直、笑ってしまった。考え方として「過激」というなら、たぶん私は「過激」なほうなのだろう。だが70歳を目の前にした「老女」である。「身の危険」を感じさせるような何かができるとは思えない。何を言っているんだろう…
② 2015年6月。
参議院内閣委員会で、警察庁警備局長の答弁。
「風力発電事業でありますとか道路工事の事業とか様々な事業があると思いますけれども、そういう各種事業等に伴い生じ得るトラブルの可能性について、公共の安全と秩序の維持の観点から関心を有しておりまして、そういう意味で、必要に応じて関係事業者と意見交換を行っております。そういうことが通常行っている警察の業務の一環だということでございます。」「必要に応じて関係事業者と意見交換を行いますし、必要な情報については情報収集をするということでございます。」
おっとっと、である。いつでもどこでも、警察(公安)の判断次第、胸先三寸で市民運動・住民運動の関係者の情報を収集し、「事業者と」(住民と、ではない)情報交換を行う、それが通常行っている警察の業務の一環だ、というのである。
③ 2016年10月。
「景観と住環境を考える全国ネットワーク」
http://machi-kaeru.com/
の全国集会が名古屋で開かれる、その直前にこの「暴行・傷害」逮捕事件が起こったのである。
(起訴段階で「傷害」は消えた。ビデオでは右肩がダンプに接触したということになるのに、診断書は「左肩打撲」。これを証拠として「傷害」事件とするのは、さすがに検察も怖かったのだろう。)
「身の危険を感じたら110番して下さい」というのは、つまるところ、《日頃から関心をもって「事業者と情報交換」している警察は、必要とあらば、事業者とともに「110番するような事件」をつくる、と宣言している》ことに他ならない。
萎縮効果を狙った市民運動・住民運動狙い撃ちである。
こんなデッチ上げ「暴行」事件が有罪になっていくようでは、まさに「もの言う」自由がない社会になってしまう。
絶対に許すことはできない。
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判決は「被害者が何らかの衝撃を受けてよろけたときに、被告人から突かれたと誤認した可能性」などと述べている。誤認などというものではない、何の「衝撃」もない、自分からよろけてダンプに(怪我をしないように気をつけて)接触したのである。ダンプは停まらずにそのまま行ってしまったくらいだから、接触」すら怪しいくらいである。
判決によれば、「被害者」(業者の現場監督)は、何らかの理由でよろけ、それを暴行を受けたと誤認した、警察も検察もその「誤認」通りに「暴行」を認定した。悪意やねつ造はない、というのだ。
生ぬるい。
だが、警察も検察も断罪しないことで、控訴を封じたのだ、という見方もあるらしい。
現在の名古屋高裁の刑事部は2つとも酷い、一審無罪をことごとくひっくり返して有罪にする、と耳にする。
一審判決を覆すに足る強力な証拠などあるはずもないのに、酷い控訴裁判所での控訴審を戦うことになるのでは、奥田さんも周囲の方々も負担が重すぎる。
検察が馬鹿な控訴などしないことを願う。
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