9/23 長良川の河口 桑名 でお話を聞く会(2) |
9/23 長良川の河口 桑名 でお話を聞く会(1)
https://tokuyamad.exblog.jp/30073222/
の続き。
★ 加藤良雄さん(長島町在住、伊勢湾台風被災者。河口堰裁判で「高潮」について証言)
加藤さんは14歳だった。弟と一緒に村の集会所にいた。「堤防が切れた」という声で、逃げ出した。ノリ養殖の粗朶が流されてきたので、海の方向から水が来ていることがわかった。何とか周囲よりは髙い国道1号線に乗ったものの、意で大橋南側の破堤でどっと押し寄せた水で田んぼに放り出された。一方の手で弟の襟首をつかみ、もう一方の手で刈り入れ前の稲をつかんで流されるのを必死に止めた。弟とともに何とかもう一度国道1号線に這い上がり、しばらくは長栄橋(伊勢大橋のすぐ東の鉄筋コンクリートの橋。この後、崩落した)の傍にいたが、そこも危ないと考えて、風雨の激しい中を伊勢大橋の袂まで行った。伊勢大橋の上で立ち往生していたタクシーに載せて貰って対岸(揖斐川右岸)に避難して朝を迎えた。右岸の堤防も天端は1mほどにまで削られていた。
家は北東方向に数百メートル流されていた。
自分達の集落はほぼすべての家が流され、60人ほどの方が亡くなった。棺桶も何もない。筵に包んで残った堤防の上で荼毘に付した。すべてのお骨を拾ってはいないので、今でも土地の中にお骨が眠っている。
赤い線が国道1号線。赤丸は加藤さんの自宅。
黄緑印が付近で破堤下箇所。
この後、昼食を摂って、加藤良雄さんのご自宅を訪問する。
(続く)
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・9/23 長良川の河口 桑名 でお話を聞く会(3)
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