長良川の河川工事-なんだかヘンだよ |
鵜飼大橋の直上流。
地元住民の意見も聞かず、一方的な通告だけで、河川のあり方を変えるのは、少なくとも河川整備計画策定(変更)を定めた河川法16条の2の趣旨の逸脱である。
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さて件の竹林。
伐っているのは(竹ではなく)樹木なのだそうだが、竹林の保全への配慮は皆無だと思えた。
堤防に上がって、施工業者が設置した看板を見てビックリ、
図によれば、すべての樹木を取り払うことになっている。
え-。
だって、2008年策定の河川整備計画では、ここの竹林は残すことになっているのに。
「木曽川水系河川整備計画」(平成20年-2008年-3月28日策定)
http://www.cbr.mlit.go.jp/kisokaryu/kisosansen-plan/index.html
付図:治水 治-37
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木曽川上流河川事務所に聞いてみると(数日を要して)返答があった。
・河川整備計画に変更はなく、あくまでも(竹林ではない)樹木の一部を伐採している。
・施工業者の看板については、出張所を通じて事実確認をしている。
(※ 10/24注 10/23以前に看板は撤去された由)
なんだかなぁ。
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帰りに54km付近の「問題」をみた。
鵜舟(観覧船)を通すために浚渫をしたら、結局のところ、河川横断面の全部が浅瀬になってしまって、およそどんな舟でも航行できない状態になってしまっている、と。
川は流れている。特に大きな出水があれば、上流の土砂が流れて来るのは当然。
それがどんなふうなのかを予測しながら浚渫工事をするのは基本のキでしょうに。
どうなってしまているのだろう?
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鵜飼観覧船の船だまり。
だが、今年は4艘の観覧船が流されて2つの船は廃船にせざるを得なくなった、という。
毎年、鵜飼ができないほどの出水が何度かあるのは当たり前のこと。
何か工夫はないのか?
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河川管理者という立場にしろ、鵜飼の事業者(?)という立場にしろ、「”この川”の具体をよく知る人」がいなくなってしまった、ということではないのか、と思ってしまう。正規職員をどんどん削減し、何かというと「コスト削減」を掲げて外注をしているうちに、知識や技術を丁寧に伝えていくことができなくなっているのでは?
長良川の、この部分だけの話ではないと感じる。
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