2021年のあけおめ(1) |
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毎年のごとく除夜の鐘衝きには行った。
「除夜の鐘」に宗教上の意味を感じているわけではないが、こうしたもの一切が消えてなくなるのはちょっとな、という思いはある。
ぱらぱらと舞い落ちる雪の中を自転車で駅に向かう。もっと深い雪になっていたら、あるいはもっと強風だったら、自転車をおいて歩いていくつもりだったが、それほどでもなかった。
垂井を過ぎたあたりから、明るくなった。たくさん積もっては時折、線路の雪が舞い上がる。もちろん、伊吹山は雲に隠れて見えない。
つづく。