2023年 05月 30日
529「検討の場」-こちらこそが本当の「茶番」か |
5月25日14時に中部地方整備局の「記者発表」のページに
木曽川水系連絡導水路事業の検証に係る検討について
~「木曽川水系連絡導水路事業の関係地方公共団体からなる検討の場(第6回幹事会)」の開催~
が載った。
傍聴申し込みは5/27までに、という。
予め知っているか、組織メディアから情報を受け取るかでなければ、まず間に合うように申し込みもできない。
◇ ◇
20230530付 「検討の場」報道
★中日新聞 2023年5月30日 05時05分
木曽川導水路「新用途」 中部整備局、名古屋市の説明踏まえ検討
★毎日新聞 2023/5/30
名古屋市案に国前向き 徳山ダム導水路 自治体も異論出ず/三重
★岐阜新聞 2023年5月30日 05:00
導水路検証後に協議 名古屋市の新用途提案 中部地整局が意向

(写真)導水路事業の方向性を話し合う検討会議=名古屋市東区、県女性総合センター
◇ ◇
当日の資料 ↓
中部地方整備局
「木曽川水系連絡導水路事業の関係地方公共団体からなる検討の場」について
第6回 木曽川水系連絡導水路事業の関係地方公共団体からなる検討の場(幹事会)資料
・ 資料-1 木曽川水系連絡導水路事業の検証について[PDF:12077KB]
・資料-2-1 木曽川水系連絡導水路事業に関する提案について[PDF:2947KB]
・資料-2-2 「木曽川水系連絡導水路事業に関する提案」への対応[PDF:120KB]
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のちに「議事録」がアップされるだろうが、大した中身はない。
あえて言及するなら、名古屋市が5.13の「意見交換会」につき、「会場では厳しい(反対)意見が多かったが、アンケートでは肯定的な意見も多かった」と宣伝したことか。外部から検証しようもない情報を元に「市民のご理解を賜った」というのは「汚い手/悪質なプロパガンダ」。住基ネット導入に向けて反対運動があった頃、河村たかし氏は「住基ネットというのはソ連みたいな国を作るものだから(反対だ)」と繰り返し言っていた。ソ連を引き継いで言論統制を強いているプーチン・ロシアを見倣うようなプロパガンダ発信の主と成り下がるとは。
検討主体側からの「説明」にも、名古屋市の「新用途提案」にも、出席した構成員から質問も意見も出ず、最後に「それぞれ一言ずつ」とマイク回しになってから予め準備したコメントを読み上げる、という「会議」だった。
岐阜市が「長良川への影響」について微妙に」言及し、各務原市が「本市の水道水源である地下水への影響が内容に要望」とした以外は、基本的に「資料-2-2」に沿いつつ「検証を促進を」と、「GOサイン(継続)結論を早く出せ」というのが全体の雰囲気。
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岐阜新聞の見出しにあるように、名古屋市からの「新用途提案」は、従来枠組みの「導水路検証」の後に協議するというのが、検討主体の中部地整の姿勢(資料-2-2)。
要するに行政サイドは、「継続(GOサイン)」に向けて走り出したということ。
名古屋市の「新提案」を「重要な提案」などと持ち上げたところで、「協議・検討・調整」という棚上げにする、ということ。
これに対して名古屋市側は「検討、協力していく姿勢を示していただき、大変ありがたい」。
こういうのこそ「茶番」というべきなのだろう。
◇ ◇
結局は、河村市長の「容認」発言は、「寝た子」状態だった徳山ダム導水路事業を叩き起こして従来計画のまま建設を促進する、という役割を果たしている。「なぜ今?」という理由は相変わらずわからないが。

基本的に、ハード面の大きな設計変更が必要とされるものではないから、工事が相当進んでから「協議・検討・調整」を始めても間に合う・・・その頃には河村市長は市長ではなくなっていて「新提案」の②や③は、どうでも良い話になっている、いうことか。(① は導水路の最後の放流の”口”部分を「直接取水」にする、というだけ。用途は従来計画通り、「直接取水」のための費用は名古屋市がもつ、というのだから「調整」は簡単)
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後ろ向いて立っているのが中部地整河川部長。「舟橋弥生」という名前を聞いたときは「珍しく女性の幹部?」と思ったが、そうではなかった。
・会議のメンバー、検討主体の発言者・事務方、「関係者」席、すべて男性。部屋全体でも記者と傍聴者併せて片手ほどの人数の女性がいるだけ。
さ・す・がジェンダーギャップ指数116位のクニだぁ。
女性がいれば良いというわけではないが、「何十年も前の計画を引きずって、何も変えられない」ザマが、こういうところで一見明白に表れている。
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by tokuyamadam
| 2023-05-30 22:45
| 導水路問題
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