徳山ダム導水路事業-公開質問状提出 |
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2024年 09月 13日
<参照> ・徳山ダム導水路事業-「継続」と決まる(1) ・徳山ダム導水路事業-「継続」と決まる(2) ◇ ◇ 2024年9月12日、「よみがえれ長良川実行委員会」として、中部地方整備局長宛の「公開質問状」を提出に行った。 2024.9.12 中部地整宛 公開質問状 不可思議なことが多すぎて、批判の焦点さえ定まらない。まずは質問状。 どれだけの「回答」が出るか?1回で疑問が解けるはずもない。 市民が参加しやすい開かれた議論の場をつくる第一歩にしたい。 ◇ ◇ 1997年に河川法が改正され、「第16条 工事実施基本計画」が「第16条 河川整備基本方針」「第16条の二 河川整備計画」となった。 法律の文言を眺めれば、速やかに河川整備基本方針の必要な事項を定め、る河川整備計画の策定にとりかかるべきはずだ。そして河川整備計画策定では、広く学識経験者・関係住民の意見を集め、開かれた議論を積み重ねるべきだ。 だが、木曽川水系では、議論が始まらない-始めない。2003年-2004年の徳山ダム事業費大幅増額問題の時、16条も16条の2も無視して、「徳山ダムは治水に大変役立つ」話を作った。 どう考えても過大な揖斐川の基本高水流量が「問題」にならないように、徳山ダムの存在が不動のものとなってから、議論(らしきもの)を開始するということね、と思っていたら案の定、2006年9月の徳山ダムの湛水開始を見定めて、2007年3月に木曽川水系流域委員会が設置された。月1回のハイペースで委員会が開かれ、2007年9月の第6回流域委員会に、8月にいきなり公表された「導水路上流分割案」が位置づけられた河川整備計画素案が審議された。 2008年3月に木曽川水系河川整備計画が策定され、導水路事業が法的にも位置づけられ、2008年8月に水資源機構事業として事業実施計画が認された。 翌年度(2009年度)から予算もきちんとついて事業を進める…と思いきや、2009年5月に河村たかし・名古屋市長が「撤退したい」と思いつきを口にし、同年、前原誠司・国交大臣が「凍結」と言い…しかし名古屋市長は法的に撤退手続きを執る度胸も知恵もないまま、前原国交大臣に丸投げ。そして「口先番長」国交大臣は、大上段で無内容な大言壮語で、何のことはない、河川官僚の中の守旧派に塩を送る結果となった。 徳山ダム導水路(木曽川水系連絡導水路)事業は、2010年の密室の「有識者会議」で出てきた「再検証」対象83事業の最後のほう、忘れられた頃に「継続」と決まった馬鹿馬鹿しい事業となってしまった。 ◇ ◇ お金の面からいえば、徳山ダム導水路の主目的は「木曽川の河川環境の維持/ヤマトシジミの生息のため」である。 では1994年の大渇水で、木曽川の河川環境は大打撃を受けたか?ヤマトシジミは壊滅的な被害を受けたか? そういう資料は存在しない。 まったく影響がなかった、とはいわない。大渇水でも大洪水でも生き物にストレスを与えるだろう。 (この夏の猛暑で人が死んでいる!) しかい1994年の大渇水における生物への影響は「川のダイナミズム」の範囲に収まっている(後年まで影響は残っていない)。 「ストレスがあるから一定流量になるように他河川から水を補給するべき」などという議論はまともな議論だろうか? 常に一定流量が流れることが生物環境にとって理想の状態? ま・さ・か。 百歩どころか千歩、万歩譲って、「水を補給することが生物にとって良いことだ」と仮定しても、青天井のお金を使うようなことか? 2270億円の66.5%だと、1475億円。 長良川のヤマトシジミは河口堰建設で壊滅させた。木曽川のヤマトシジミは導水路建設で1475億円を投入して生息を維持する… メチャクチャすぎる。 公開質問状の「4」に当たる部分、提出の話し合いの中で武藤事務局長が使ったパネル。 事業費大幅増額となったのは、トンネル工事のありようが大きく変わったかららしいことはわかるが、その中身は「調査中」として答えない。 工事のありようが変わるなら、環境影響も大きく変わるだろう?その中身の説明をしっかりしないで、事業費2.55倍の大幅増額だけは認めろというのは無茶苦茶な話。 ◇ ◇ ◇ ◇
by tokuyamadam
| 2024-09-13 09:34
| 導水路問題
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