2008年9月2-3日の西濃豪雨水害-① |
今回の降雨のありようは【木曽川上流河川事務所】のホームページにあるの「平成20年9月2日~3日 西濃豪雨による揖斐川流域の出水状況」を見て下さい。見事にこの豪雨は揖斐川本川上流部と揖斐川の西部に集中しています。

右の図は、上記のものから降水量分布図のみを取り出してみたものです。
国は揖斐川上流部には巨大ダムを作りました。集水域(254km2)に降る雨が総雨量500mmなら「全閉」(=放流ゼロで全部貯留する。普通のダム運用の仕方ではない)でも大丈夫という、とてつもないシロモノです(3500億円の「治水専用」ダム?)。そして、地形的にもなかなか厄介な牧田川と(大垣市内を流れる)杭瀬川が揖斐川本川に合流する部分には700億円以上のお金をかけました。
「この『成果』を誇示したくい河川管理者の『念力』で、かくも集中して降らせたのか?」と真顔で言いたくなるような”偶然”の賜です。
実は、この水害での被害の大部分は国の直轄区間ではありません。指定区間-岐阜県知事管理区間-での浸水及び土砂災害です。
でも 岐阜県河川課の<08.10.15 am2:00現在>のHP
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11652/index.htm
を見ると「平成20年9月2~3日の豪雨に関する資料」は
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・ 【H20.9.4岐阜県発表】 9月2日~3日の豪雨に対する大谷川洗堰の嵩上げ効果
・ 【H20.9.4木曽川上流河川事務所発表】 お知らせ(横山・徳山ダム連携による初めての洪水調節を行いました(速報)
・ 【H20.9.5木曽川上流河川事務所発表】 平成20年9月2日~3日 西濃豪雨による揖斐川流域の出水状況(第一報)
・ 【H20.9.11木曽川上流河川事務所発表】 平成20年9月2日~3日 西濃地方の豪雨による揖斐川流域の出水状況(第二報)
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つまり木曽川上流河川事務所の発表にオンブダッコです。
そして岐阜県総合防災ポータル
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11117/fusuigai/index.htm
には、一応の被害情報が、第10報まで載っていますが。(地図がなくてよく分からないところが多いけど)、河川課HPからはリンクが張られていませんでした。
(このことを指摘したら、16日に河川課から『シンクします』と連絡があり、08.10.16am11:00にはリンクされています)
こういう順序(木曽川上流河川事務所発表を載せることが先になる)に無意識の「意識」が表れています。だから「岐阜県河川課は、国交省の出先の中部地整の出先の木曽川上流河川事務所の出先(出先の出先の出先)でしかない」と馬鹿にされることになるのです。
河川課の職員についつい言ってしまいます。
「代々の河川課長を国交省キャリアから『頂いて』、何か役に立ったことがある?課長は熨斗つけて国交省に返してしまいなさいよ。課長さんの少なくない給料を貧乏な岐阜県がもってあげることはない、モッタイナイ。やって来るキャリアさん個人が優秀か否か、善人かどうかではなく、岐阜県河川課全体の意識が国交省河川局の出先に成り下がっていることが大問題。だから、河川課から(一般会計で!)、徳山ダムの償還金を五百数十億円も払っていくような馬鹿な話になってしまったでしょう?この大きな借金の『責任』を少しは”痛み”として感じてね(”痛み”を「岐阜県はお金がないから」と水害常襲地域住民に転嫁するのもやめてね)」
(この項続く)