長良川河口堰のゲート開放を |
~「市民による豊かな海づくり大会」実行委員会
blog 2010.1.13 記事
豊かな海づくり」と木曽川水系の希少種
http://tokuyamad.exblog.jp/12654206/
でも触れたが、岐阜県が主催する
森・川・海 第30回全国豊かな海づくり大会 ぎふ長良川大会
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11438/umisite/
に関し、「市民による豊かな海づくり大会」実行委員会を立ち上げた(2010.1.19)。
森・川・海をつなぐ、清流が豊かな海を育む・・・そう、だからこそ川と海とを断ち切ってはいけない。
本格運用から15年経った長良川河口堰。水資源開発施設だが、愛知県が無理矢理知多半島で給水している以外に水の使い道はない。(この知多半島への給水は、川の最下流・長良川河口堰からの水を使うために、東海地域で唯一活性炭を投入して浄化しなければならない。知多半島住民はもとの木曽川中流部からの水源に戻すことを切望している。まだまだ未利用の工業用水が余っている木曽川ではそれが可能なはずである)。
長良川河口堰がゲートを閉めて湛水しなければならない積極的かつ説得力のある理由は見いだせない。「洪水対策/塩害防止」・・・疑問だらけだ。
2月17日、「豊かな海づくり大会」を契機にせめて試験的な開放を行うべく国交省に要請してほしい、という趣旨の申し入れを岐阜県知事宛に行った。

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長良川河口堰を開放し、森と海のつながりを取り戻す豊かな海づくりを目指す要請書
豊かな川から豊かな海へ、市民による「豊かな海づくり大会」実行委員会代表
粕谷志郎(長良川市民学習会)
辻 淳夫(藤前干潟を守る会)
第30回全国豊かな海づくり大会岐阜県実行委員会会長
岐阜県知事
古田 肇 様
今年6月に、岐阜県の主催により第30回全国豊かな海づくり大会 ぎふ長良川大会が催される運びとなっていることをお慶び申し上げます。
副題にある「清流がつなぐ未来の海づくり」は、森と海をつなぐ清流が、豊かな海をつくることを言い表しており、実現へ向けて心を躍らせる内容と思います。この大会がより実り多いものとなることを願い、私たちもさまざまな企画に取り組んでいます。
岐阜県の数ある清流の中でも、1300年の伝統を持つ鵜飼の行われている長良川は、その代表格です。式典行事等もこの川を舞台に展開されようとしています。しかし、この川は、本当の意味では海とつながっていません。1995年から稼働している長良川河口堰が海と川を分断しているからです。下流部ではほとんどシジミがいなくなりました。ヘドロも堆積し、環境ホルモンなどの有害物質が検出されています。多くの回遊魚は遡上、降海を妨げられ、漁獲量にも深刻な影響をあたえています。川に育まれた営み、文化が衰退の危機にさらされています。
森・川・海がつながってこそ豊かな海づくりになることは、貴職も含め、万人が合意するところです。豊かな海づくり大会が岐阜の長良川で開催されるこそできること、しなくてはならないこと。それは、岐阜の森と山から発する清流を、文字通り海へとつなぐこと。
この大会を長良川が多様な生き物と伝統ある文化を育む清流として再生するための第一歩とするために、以下の事柄を要請します。
1. 国、国土交通省に長良川河口堰の開放を求めて下さい。
2. そのためのモニタリング調査を始めるよう働きかけて下さい。
3. 第30回全国豊かな海づくり大会 ぎふ長良川大会にあわせて長良川河口堰の試験開放をして下さい。
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過日行われた(2月7日投開票)岐阜市長選の候補者も、(当選した細江氏を含め)長良川河口堰のゲートの試験的開放を求めている。
これが長良川流域住民の「地元の声」なのだ。
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この「豊かな海づくり大会」に向けて、岐阜新聞・中日新聞が連載企画を載せている。
どちらも読み応えがある。
岐阜新聞の連載「ぎふ海流」は岐阜新聞のサイトで読める。
http://www.gifu-np.co.jp/tokusyu/2010/gifu_kairyu/